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債権譲渡の改正:紙芝居型ブログ ブログ#108

 民法,債権法の大改正で,
債権譲渡に関する法律も,
改正があります。

 紙芝居でお伝えします。

<債権譲渡の改正>

 ときは,2020年4月1日です。

 こちらは,A社長です。A社長は,建設会社の社長です。A社長は,若いころ,裸一貫で上京して,建設業の世界に飛び込み,今では,職人を30人抱える社長です。

 A社長の会社では,主に,ゼネコンから,ビルの建設の仕事を請け負っていました。

 しかし,最近,なかなか事業がうまくいってません。

 はー,最近,人手不足が,すごいなぁ。募集をかけても,人に頼んでも,全然,人が集まらないよ。おかげで,昔だったらたくさんの現場を回して売上を上げられたのに,今じゃ,人がいなくて,とてもじゃないけど,現場を多く持てないから,どんどん売上が下がってきたなぁ。

 はー,困った困った。

 プルルルル

 お,事務のB子さんから電話だ。もしもし,B子さん,どうかしたの?

 社長,大変です。

 ええっ,どうしたの,いきなり。

 わが社の,お得意先のC社さんが,倒産してしまったみたいです。

 ええー,大変だ,C社さんはわが社の重要なお得意先さんだぞ。毎年の売り上げの3割は占めてるお得意先だし,今月末の1000万円の入金をあてにして,給料とか,設備投資の予定組んでしまってるんだ。

 はー,困った,困った,どうしよう。

 そうだ,銀行に行って借りられないかなぁ。あー,でも,ダメだろうなぁ。前回融資してもらったとき,もうこれ以上は,絶対融資できないって言われて,実際,先週,行ったら,きっぱり断られちゃったもんなぁ。

なにか担保があれば融資しますって言われたけど,もう保証人になってくれる人もいないし,自宅はすでに担保に入ってるし,担保になりそうなものはもうないよなぁ。

 こまったこまった,とりあえず,税理士の先生に,相談してみよう。

 こんにちは。社長,今日は,どうされました?

 先生,実は,お得意先のC社さんが倒産してまして,今月末の売掛金1000万円,入金されなくなってしまったんですよ。

 そ,それは一大事ですね。

 そうなんです。もう銀行もこれ以上はさすがに融資してくれないと思いますし,困ってまして。銀行さんに提供できる担保もない状況でして。

 なるほど,これは困りましたね・・・。

あ,そうだ。ちょうど今日から,民法という法律が改正されまして,その中でも,債権譲渡に関する部分が新しくなったんです。

 御社では,ゼネコンさんから継続的に受注がありますよね?

 はい,継続的に受注はあります。でも,ご存知かと思いますが,受注してから支払いになるまでの期間は長いし,工事の完成出来高に連動して,入金は少額ずつ,分割で入ってくるような状況です。

 それでしたら,これから,「将来的に」発生する売掛金・債権を担保にできるかもしれませんよ。もちろん,銀行の判断次第ではありますが,そういった将来の債権を担保にして,さらに融資が受けられるかもしれません。

 ええっ,そうなんですか。だってまだ発生していない売掛金なんですけど,それを担保になんてできるんですか?

 そのように疑問を持たれることは,当然だと思います。実は,民法の改正前でも,将来債権の譲渡や担保提供というのは行われていたのですが,法的な保護が薄いということもあって,活用されづらかったり,担保としての評価が低かったりしたんです。

そこで,改正法では,まず,将来の債権でも,譲渡できることが明記されたんですよ。

 あー,そうなんですね。

でも,よく聞く話なんですが,ゼネコンさんとの契約で,契約書には,譲渡禁止っていう特約がついてるんで,やっぱり,譲渡したり,担保に提供することはできないんじゃないでしょうか。

 たしかに,契約書上は,譲渡禁止となっていることが多いですね。でも,改正民法では,その点の懸念にも対応するために,譲渡禁止特約がついている債権の譲渡も,有効であることを明記したんですよ。

 おお,じゃあ,将来のものでも,譲渡したり,担保に提供することもできますね。

 はい,そうなんです。もちろん,改正法は,譲渡禁止特約のついている債権の債務者,今回でいえば,ゼネコンさんですね,その債務者の保護も,ちゃんと考えているんです。

 どういうことかというと,もし,その債権を譲り受けたり,担保としての提供を受けた譲受人が,今回でいえば,銀行さんですよね。その譲受人が,譲渡禁止であることを知っていたか,重大な過失で知らなかった(契約書を確認しなかったとかですね),これを悪意・重過失というんですが,

譲受人が,悪意重過失の場合は,債務者は,譲受人に対しては,債務の履行を拒んだりできる,お金の支払いを拒否できるようになっているんです。

 (ここは,難しいので,あとで説明しますね。)

 とにかく,重要なことは,以前に比べて,将来の債権の譲渡や,担保の提供がしやすくなったということなんです。

 じゃあ,もしかしたら,我が社の今後の売掛金を担保にして,融資が受けられるかもしれませんね。

 はい,とりあえず,チャレンジしてみましょうよ。とにかく,今,この瞬間,ここで,ベストを尽くしましょう。

まずは,今後,どこの会社から,どんなスケジュールで,売掛金が発生するか,一覧表を作りましょう。

 それをもって,金融機関を回って,融資を依頼してみましょう。

 わかりました。今すぐ1時間で仕上げて,早速,回ってきますね。

 こうして,A社長は,ツテのある金融機関を全て回って,融資を依頼しました。

 一週間後のことです

 はー,金融機関,いっぱい回ったけど,どこか一社でも,融資してくれないかな。ここが,わが社の正念場だな。

プルルル,お,電話だ。はい,もしもし,

 ええ,融資OKですか,ありがとうございます。やったー

    改正個人情報保護法:紙芝居型ブログ ブログ#107

     改正個人情報保護法,
    抽象的な法律であるため,
    理解の難易度が高くなりますね。

     そこで,
    改正個人情報保護法のクイズを,
    紙芝居にしてみました。

     次の紙芝居,法律上,トラブルになるポイントが複数あります。

     それはどこでしょうか?

    改正個人情報保護法

    A社長は,居酒屋を3店舗経営するオーナー社長です。

    もともと,人を喜ばせることや,サプライズイベントが大好きであったA社長は,お客様にさまざまなサービスを提供したり,サプライズプレゼントをしたりして,人気集め,今では,居酒屋を3店舗経営するようになりました。

     なんか,最近,個人情報保護法が改正されたってよく聞くけど,まあ,うちみたいな小さな会社には,きっと関係ないだろう。

     それから,数日後,

    うーん,最近,徐々に売上が下がっているなぁ。最近,低価格でリーズナブルなメニューを提供するライバル店が増えているからかなぁ。

     よし,うちももっと,顧客との関係性を強化しよう。

     まずなにをやろうかな。

     そうだ,お店においてある,従業員の接客マナーのアンケートを,記入してくれたお客さんに,サプライズプレゼントということで,割引クーポン券を自宅の住所にサプライズで送って,喜んでもらおう

     ただ,かなりの量があるから,結構手間がかかるなぁ

    そうだ,甥っ子が,最近,高校生になって,お祝いに,パソコンとプリンターを買ってあげたら,メキメキ上達してパソコンに詳しいらしいから,甥っ子に,アンケートを送って,パソコンで名簿を作らせて,ついでにクーポン券の発送まで全部,やらせよう。すこし小遣いやれば,がんばるだろうし。

     こうして,A社長は,アンケートを記入してくれたお客さんの住所へ,お店の割引クーポン券を,発送しました。

     その1か月後

     プルルルル

     おっ,お店の接客部門のマネージャーのB君からだ どうしたんだろう。

     はい,もしもし

     社長,お忙しいときにすみません

     いやいや,大丈夫だよ。どうかしたのかい

     はい,それが,例の,いつものクレーマーのお客さんが来てまして

     うわー,また来たのか。嫌だねぇ。まあいつもどおり適当にあしらって帰ってもらってくれ

     はい,そのように思っていたのですが,今日は,先日,発送した割引クーポン券をもってきていまして。

     それなら,むしろ喜んでいるんじゃないのかい?

     いえいえ,それがですね。この割引クーポン券が,突然,自宅に送られてきて,ご家族の方に見つかってしまって,ご家族の方から,うちのお店でお酒を飲んでるということがバレてしまって,怒られたから,責任をとれ,なんていうんですよ。

     なにー,なんだそれは。こっちからしたら,善意で,サービスで,特別に,割引してあげてるのに,恩をあだで返すとは,まさにこのことだな。よしわかった,いいから無視してほっときなさい。おおごとになってきたら,ワシが対応するから。

     はい,わかりました。

    翌日

     プルルル

     お,またB君から電話だ 今日は,どうしたんだい

     社長,今日もすみません,実は,また例のクレーマーのお客さんが来ていまして。

     なにー,今度はなんだっていうんだ

     はい,今度は,先日,割引クーポン券を送った封筒に書かれていた,名前の漢字が一文字間違ってることに気づいたそうで。それで,そのお客さん,うちのお客さん名簿リストに,自分の名前と住所がどんな風に記載されているか,明らかにしろとか,名前を修正しろ,なんて言ってまして。

     なにー,そんな些細なことで,いちゃもん付けるなんて,まったくけしからん。

     B君,そんなの相手にしなくていいからね。

     うちが作ったお客さん名簿リストなんだから,どんなふうに書いてるかなんて,うちの自由なんだから,そんなクレームは無視だ。ムシムシ。

     それから1年後,

     プルルル お,B君から電話だ。

     おー,B君,いつもがんばってくれてるね

     はい,ありがとうございます。

    社長,先日ご提案いただきました,子会社を立ち上げて,新しい業態の日本酒バーを作るお話の件,ぜひ,やらせていただきたいと思いまして。

     おー,やってくれるか。ぜひたのむよ。これできみも,子会社とはいえ,社長になるんだぞ。

     はい,がんばります。

    それで,その際,一つお願いがありまして,子会社が立ち上がりましたら,今ある顧客名簿リストを,新会社でも使わせていただいて,新会社のBARの案内状を出したりしてもよろしいでしょうか?また,たまに,割引クーポン券も配ったりしたいと思っています。

     おー,もちろんだ。自由に使ってくれ。

     ありがとうございます。

    >>>

     さて,クイズです。この物語,問題点はいくつあるでしょうか?