2021年 3月 の投稿一覧

ビジネス書紹介20「自分の時間を取り戻そう」:ブログ#296

「どうしたらもっと仕事のスピードが上がるのか・・・」
「どうしたらもっと計画が早く達成できるのか・・・」
日々、悩み、毎日の仕事に追われ、
計画を立てても緊急相談対応で計画は崩れ、
時間だけが過ぎていく焦りがあるため、
 
 時間術の書籍を目にするととても読みたくなります。
  
 今回は、ちきりんさんの
「自分の時間を取り戻そう~
 ゆとりも成功も手にいられれるたった一つの考え方」
(ダイヤモンド社)
を拝読しました。
  
 ちきりんさんは、
BLOGOSアワード大賞およびアルファブロガー・アワード
を受賞している日本のブロガー・著述家で、
今回の著著もとてもとても面白く、
読み始めたらあっという間に最後まで、
読ませていただきました。
  
 私なりの理解ではありますが、
特に興味深いと思ったのは、
 
●「自由度が高いと時間が自由になる」のではなく、
 「自由度が高いと、時間の管理がより難しくなる
  =時間管理により高いスキルが必要になる」

とのこと、とても納得しました。
 
 たしかに、私も、過去に、組織に所属していたときは、
9時から17時までが勤務時間というように、
拘束時間が決められていた方が、
メリハリがついて、時間内に集中できる、
という面があったように思うのですが、
 
 独立して、
自分で自分の時間を管理するようになると、
気が付けば集中していない時間があったり、
ぼーっとしていたらあっという間に時間が経ってしまっていて、
罪悪感に襲われたり、
かなり時間をかけたのに何のアイデアも出ない時間があって
落ち込んだりしますので、
全くその通りだなと感じました。
 
 上記の文章のように言語化していただいて、
人に時間を管理されないようになると、
自分で自分の時間を管理するスキルや、仕組み・仕掛けが
ますます重要になるということ、
得心しました。
  
 なんとなくそう思っていて、
これまで時間術の本を読んだり、
スマホの時間管理アプリを試してみたり、
いろいろなスケジュール帳を試してみたりしました。
 
 いろいろ試した末、
今では、
①見開きで一週間の予定が見えるスケジュール帳
②胸ポケットに入るサイズの、タスクリストを書くメモ帳
(リフィルが取り外し、入れ替え可能なタイプのもの)
③柔軟計画カード
(月間目標・週間目標・毎日目標を書いて、
 一日一回目で見て確認したら、
 その日付けに丸をつける名刺サイズのカード)
を使うようになりました。
 
 これまでも、時間管理の方法はいろいろ試しては、
少しずつ変えてきましたので、
これからもきっと変わるとは思うのですが、
これについては、
 
●大事なことは日々生産性を意識し、
 仕事や生活の生産性を高める方法を
 トライアンドエラーで身につけていくこと
 
とのこと、ますます納得しました。
 
 ほかにも、
 
●仕事以外のこともスケジュール表に書き込む
●「時間がまったく足りない」ことを視覚化すること
●「時間が足りない」という
 切実な実感を持つために視覚的な予定表を作る
とのこと、
 
 これについても、私も、当初は、
仕事だけスケジュール表に書き込み、
残りの時間で必要なタスクをこなそうと思っていたのですが、
 
 そうすると、結局、
スケジュール帳に書き込まないタスクは、
いつまでたっても終わらないまま残ってしまい、
TODOリストから消えないままになるということがわかり、
 
 週間目標について、
スケジュール帳に予想必要時間も含めて記載し、
緊急対応等でできなくなった場合は、
再度別の時間に書き込んで、
スケジュールを確保するようにしたところ、
以前よりも、達成率が高くなりました。
  
 たとえば、今月は、
1週目に紙芝居型の研修プログラムを作る(3時間)
2週目にビジネス書を1冊読んでブログに書く(2~4時間)
3週目にビジネス書を1冊読んでブログに書く(2~4時間)
4週目にビジネス書を1冊読んでブログに書く(2~4時間)←今ココ
5週目(予備日)
として、スケジュール帳に記載し、
 
 なんとか今月は、日々の業務をこなしつつ、
計画通りに進んでいますし、
過去と比較して、スケジュール帳に時間を確保すると、
達成率が高くなったように思います。
 
(とはいえ、緊急対応等が入って計画通りには
 いかないことのほうが多いですが、
 状況はどんどん変わるので、
 柔軟計画でOKと考えて、柔軟に変更しています)
 
 さらに興味深いと思ったのは、
●アーティストなど高いクリエイティビティ
 を求められる人の中には、森の中の別荘や
 海の近くのリゾートホテルを創作の場として選んだり、
 人の手が入っていない秘境エリアを訪れ、
 新しい着想を得ようとする人などがたくさんいます。
●彼らはお金と時間が余っているから遊んでいるのではなく、
 都会とは全く異なる日常の環境に身を置くことで、
 今までにない発想を得ようと、わざわざそういう場所に
 移動しているのです。別の言い方をすれば、
 「クリエイティブワークの生産性をできる限り高めるために、
 自然の中に身を置くという方法を意識的に選んでいる」のです。
とのことです。
 
 アーティストのようなクリエイティブな仕事はしておりませんが、
そういえば、経営相談やビジネスコーチングの場面で、
企業様のお悩み・お困りごとの解決策のアイデア出しをすることが多く、
アイデアなかなか思い浮かばないときに、
事務所から出て、喫茶店に行ったり、緑のある公園に行ったり、
散歩をしたりするときに、思いついたりすることが多いかも、
と思いました。
 
 また、ビジネスコーチングをする際、
クライアントの方にリラックスしていただいたり、
自由な発想をしていただければと思って、
 
 クライアントの方のお気に入りの喫茶店に移動したり、
あえて飲食店・居酒屋でアイデア出しをすることもあり、
このお話と共通するのかもしれないと思いました。
 
 その他、興味深いお話が多々あり、
わかりやすく腑に落ちる文章の数々、
とても勉強になりました。
 
 ありがとうございました。

ビジネス書紹介19「13歳からのアート思考」:ブログ#295

 経営相談・ビジネスコーチングの場面において、
経営者の方とさまざまな事柄において、
一緒にアイデア出しをすることが多く、
 
 たとえば、
営業活動・マーケティング、セールス、ステップづくり、
人財育成、マネジメント全般にわたって、
そのときどきで、経営者の方の優先事項について、
 
 一緒にアイデア出しをすることが多いのですが、
なかなか良いアイデアが出せない経験をするたびに、
 
 自分の着眼点の狭さ、少なさを反省し、
その度に少しでも情報のストックを増やし、
視野を広げるために、
 
 ビジネス書を読んだり、
各種のセミナーに通ったり、
様々な方に会いに行かせていただいたり、
と試行錯誤する毎日であるところ、
 
 最近、
「アート思考」という言葉をよく聞くようになり、
アイデア出しに活かせることがあれば、ぜひ、
学びたいと思っていたところに出会った、
本書「13歳からのアート思考」
(末永幸歩先生:ダイヤモンド社)
はとても興味深いものでした。 
  
 特に、本書によると

●どんなに変化にすばやく食らいつこうと思っても、
 もはや追いつけないほどに
 世の中の変動が激しくなってしまった
  
●VUCAといわれる世界で、100年以上の寿命を生きることに 
 なるかもしれない私たちは誰でも、いつかどこかで
 予想もしなかった変化に見舞われたり、まったく
 見通しのきかない獣道を歩んだりすることになるはずです。
 そんな時でも、「自分の愛すること」を軸にしていれば、
 目の前の荒波に飲み込まれずに、何回でも立ち直り、
 「表現の花」を咲かせることができるはずです。

 
 とのこと、
とても説得力がありました。
 
 ついつい、頭でっかちで、他社情報を収集したり、
セオリーを重視しがちな私は、
  
 既存の考え方・手法を追随しがちであり、
気をつけなければならないと思いました。
  
 実際、これまでお会いしてきた経営者の方には、
ご自身の興味・実現したい事、強い想いをもって、
 
 既存の考え・手法・セオリーとは異なるアイデアで、
成功している経営者の方に、
多くお会いしてきました。
 
 
 そして、本書でいう「アーティスト」とは、
 
●「自分の興味・好奇心・疑問」を皮切りに、
 「自分のものの見方」で世界を見つめ、
 好奇心に従って探求を進めることで
 「自分なりの答え」を生み出すことができれば、
 誰でもアーティストであるといえる
 
 とのこと、
 
 さらに、著者の末永先生の講義を受講された方の感想に、
 
●自分の信念を「ビジネス」のかたちで人々に広げている人もまた、
 アーティストといえるのではないかと思う
 
 との感想が掲載されていました。
 たしかに、なるほど、
  
  経営者・事業主の方は、
ご自身の強い興味・関心・想いから、
全リスクを一人で背負ってビジネスを開始し、
 
 必死に活動し、
お客様満足を追求し、
取引先様にお支払いをし、
社員の方にお給料を支払って、
ビジネスの体制を構築し、
不測の事態・リスクに備え、
ビジネスを継続・継承できるように、
全身全霊で毎日、チャレンジ・挑戦し、
 
 ご自身の見方・答えを探求し続けている、
 
 まさに「アーティスト」であると思いました。
 
 アート思考をトレーニングするために、
なにか知識を暗記したりするということではなく、
 
 作品を鑑賞してアウトプットすること、
作品を見て、気が付いたことや感じたことを
声に出したり、紙に書いたりすることが推奨されており、
 
 この点は、
山口周先生の著書
「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」
(光文社新書)
と同様の主張であると思いました。
 
 絵心がまったくなく、
これまで美術について全く縁がなかった私でも、
作品を見てアウトプットすること自体は可能ですので、
おかげで、美術に対する興味が強くなりました。
 
 ありがとうございました。