よく「給与の3倍稼いでトントン」
という言葉を聞きます。
これも,社員さんに理解していただけると,
より成長していただけるのではないかと思います。
その事前準備となる物語を,
紙芝居でお伝えします。
クイズ!給与の3倍稼いでトントン
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こちらは,Aさんです。
Aさんは,元々,おしゃれな洋服が好きで,特に,カジュアルなものや,フォーマルなスーツが大好きした。
Aさんは,いつか,オーダーメードスーツのお店を開きたいと夢見ていました。
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ある日,Aさんは,たまたま,オーダーメードスーツの制作・販売会社のB社長と知り合いになりました。
こちらが,そのB社長です。
AさんとB社長は,スーツの話題でとても意気投合しました。
Aさん,君はとても見所がある。この業界で働いたことはないようだけれど,君のオーダーメードスーツへの愛情には恐れ入ったよ。
そこで,うちの会社で働いてみる気はあるかい?
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その気があれば,未経験社員では,異例の年収500万円で,一年間契約しようと思うよ。その後の更新や契約金は,一年ごとに見直すとしよう。
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ええ,未経験の僕なんかを,年収500万円でやとっていただけるんですか。はい,願ったりかなったりです。ぜひ,お願いします。
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やったー,嬉しいなぁ。全く業界未経験の僕なんかを,いきなり年収500万円で雇ってくださるなんて本当にありがたいな。
もう我武者羅に,一生懸命頑張って,絶対恩返しするぞ
こうして,真面目な A さんは,一生懸命,会社で働いて頑張りました。
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そして1年後のことです。
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ふー,あっという間に一年経っちゃったなー。よし,来年も頑張ろう
ある日,Aさんは,B社長に呼ばれました。
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Aさん,ちょっといいかな。来年の契約なんだけど,君はこの一年,とてもがんばったから,来年も1年間,年収500万円で,君を雇おうとおもうけれど,どうかな?
はい,ありがとうございます。来年も頑張ります
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Aさんは,内心,こう思っていました。
来年もお給料の額は変わらないのかぁ。ほんとは,もしかしたら,ちょっとお給料上がったりしないかなって思ってたんだけどなぁ。
まあやっぱり500万円のままか
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B社長は,こう思っていました。うーん,Aさん,ちょっと浮かない顔してたなぁ。もしかすると,お給料の金額が上がらないってことに,不満があるのかもなぁ。
ただまあ,実際,この業界は,入社して3年はたたないと,会社の戦力には,実際には,なっていないんだよなぁ。正直なところ,3年間は,育成期間だから,会社としてはむしろマイナスになっちゃうんだけど,彼はオーダーメードスーツへの愛情がすごいから,きっとわが社を引っ張ってくれる人財になってくれるだろうから,きっと,自分で気づいてくれるだろう。
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その後,Aさんは,この年も,死に物狂いで一生懸命お仕事を頑張りました
そしてまた1年後のことです。
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Aさんちょっといいかな。来年の契約なんだけれども,来年も,年収500万円でよければ,来年も1年間契約しようと思うけれど,どうかな?
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は,はぁ。わかりました。がんばります。ちなみに,お給料って,もう少しあがったりしませんかね?
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うーん,Aさんが頑張っているのはわかるんだけど,もう一年は,年収500万円で頑張って欲しいと思うよ。
わかりました,がんばります。
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Aさんは,内心,こう思っていました。あー,また今年もお給料上がらなかったなぁ。でもなぁ。入社する時に比べたら,僕かなり仕事できるようになってるのになぁ。お客さんも増えたし,スピードも上がったのになぁ。それなのにお給料上がらないのかぁ。
入社したときは,年収500万円って言われて喜んでたけど,なんだかちょっとテンション下がっちゃうな。
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他方,B社長は,こう思っていました。
うーん,Aさんちょっと落ち込んでたなぁ。給料が上がらないことに不満があるのだろうなぁ。
かといってなぁ,私が,これを言ってしまうと,恩着せがましいから,私からは言えないけど,「給与の3倍稼いでトントン」っていうことを,知らないんだろうなぁ。私も若いときはわからなかったけど,会社経営してみると,給与の3倍稼いでトントン,がわかるんだよなぁ。
まあ,賢いAさんのことだからきっといつかわかってくれるだろう。給与の3倍以上稼ぐようになったら,会社としても喜んで給与を上げさせてもらうからな。
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そして,また一年間,Aさんは猛烈に働きました。そして,Aさんは,ますます売上アップに貢献し,自信をつけました。
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そして,内心,こう思っていました。
今年も1年,必死に働いて,売上もどんどん増えた。これならもう僕一人でもやっていけるんじゃないかな。それに,お給料は全然増えないみたいだから,それなら,自分でがんばった分,全部自分でもらえるように,自分で会社を作ろうかな。
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こうして,Aさんは,B社長に会社を辞めて独立することを伝えました。
B社長,今までお世話になりました。この度,僕,独立して,自分で会社を作ることにしました。今まで,本当に,ありがとうございました。
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おお,そうだったのか。わかった,君がいなくなってしまうことはとてもさみしいが,君の人生だ,陰ながら応援させてもらうよ。君はこの数年で,ものすごい成長して,立派になったよ。君なら必ず夢を実現できるよ。
はい,ありがとうございます。
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こうして,Aさんは,独立して会社を立ち上げることになりました。
それから,ますます,毎日,必死に頑張って,働きました。
当初は,苦労したものの,徐々に売上が増えていきました。
それから3年ほど経ったころ,仕事が手一杯になってきたので,従業員を一人雇い入れることになりました。
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そしてさらに1年後のことです。
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あれれ,おっかしいなぁ。売上も順調に伸びてると思って,従業員さん一人入社してもらって,今年も一年めいっぱい頑張ったけど,なんだかあんまり会社にお金が残ってないんだよな。一体なんでなんだろう。
そうだ,ちょっと税理士の先生に話を聞いてみよう
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こちらは,C税理士です。
こんにちは。A社長,今日は,どうされましたか?
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C先生,いつもお世話になっております。
今日はちょっとご相談がありまして,うちの会社,徐々に売上も伸びてきて,そろそろ,従業員さんを,一人雇いまして,今年一年がんばってみたのですが,なぜだか,会社にあまりお金が残らなかったんです。
これって一体どういうことだかわかりますか?
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なるほど,そうなのですね,ちょっと決算書を見てみましょうか。
ふむふむ,この決算書を見てみると,会社にお金が残らない原因は,やはり従業員さんをお一人雇いれたということが大きいですね。
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というのは,従業員さんに入社してもらっても,すぐに即戦力化するわけではないので,戦力になるまで育ってもらえるのを,待つ必要がありますよね。
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また,一般論ではありますが,よく言われている言葉で,「給与の3倍稼いでトントン」という言葉があるのですが,ご存知でしょうか?
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給与の3倍稼いでトントン,ですか,はじめて聞いた言葉です。どういう意味なんでしょうか?
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ここで,クイズです。C税理士は,どのような説明をしたでしょうか?