過半数代表者選出の有効性:紙芝居型ブログ ブログ#130


 
 「悪気はなかった」
 「そんなつもりじゃなかった」
 しかし,会社に関する法律だと,
大変なことになってしまう,
 一例を紙芝居にしてみました。

<過半数代表者選出の有効性>

 こちらは,A社長です。

 A社長は,食品の卸売会社を経営しています。

 なにやら,悩んでいるようです。

 うーん,最近,いろんなところで,働き方改革っていう言葉がはやっているよなあ。会社が新たに対応しなきゃいけないことも多くて,ほんと,まいっちゃうよなぁ。

 こちらは,B専務です。B専務は,マジメで几帳面な性格で,長い間,社長の右腕として,社長を支え続けています。

 社長,今よろしいでしょうか。

 引き続き,わが社でも働き方改革の潮流にのるべく,社内改革を進めている中,改革案の一つとして,やはり,従業員の残業代負担が大きいです。

そこで,一年単位の変形労働時間制にすべきだと思います。

これをうまく使って,人件費負担を減らすべきだと思います。

 なるほど,それはいいな。ぜひ,やってくれ。

 はい,ありがとうございます。それと,専門業務型裁量労働制を採用することで,さらに人件費負担を減らせる可能性もあります。

 おお,そうなのか,ぜひそれもやってくれ。

 はい,わかりました。すぐに取り掛かります。

 それからしばらくしてからのことです。

 社長,いまよろしいでしょうか。

 先日の,変形労働時間制の導入や,専門業務型裁量労働制の導入にあたって,わが社の労働者の過半数を代表する者,いわゆる過半数代表者

の選出は,どうすればよろしいでしょうか。

 あー,それはよくわからないけれども,たしか,今までずっと,毎年,その年の社員親睦会の幹事を,その過半数代表者に,自動的にしていたと思うので,今年は,C君だな。C君をその過半数代表者として,手続を進めておいてくれ。

 そうでしたか,はい,わかりました。

 こうして,変形労働時間制や,専門業務型裁量労働制が開始され,会社の人件費負担が軽くなりました。

そして,2年の月日が経ちました。

 こちらは,B専務です。

 なにやら,慌てているようです。

 社長,大変です。

複数の従業員が,うちの会社の過半数代表者の選出は無効だから,変形労働時間制や専門業務型裁量労働制も無効だと主張しています。そのため,変形労働時間制や専門業務型裁量労働制がなかったものとして,足りない給料2年分をさかのぼって,一気に支払え,などと騒いでいます。詳しいことは,インターネットに書いてある,だそうです。

 ええー,いったいどういうことなんだ。なんで,いきなりそんなことをいうのだ。わけがわからんぞ。いったいどうしたらいいんだ。

 そうだ,とりあえず,就業規則やこういった手続きの専門家の先生のところに相談に行ってみよう。

 こちらは,D社会保険労務士です。

 こんにちは。今日は,どうされましたか?

 どうも,初めまして。突然すみません。実は,かくかくしかじかでして。

 A社長は,これまでの経緯を説明しました。

 なるほどぉ。そうでしたか。それは困ったことになりましたね。

 実はこういったケース,最近,とても増えているのです。

 どういうことかというと,変形労働時間制や専門業務型裁量労働制を採用する際の,会社の過半数代表労働者の選出の手続は,しっかりと,適正に行わなければならないのです。

 しかし,実際には,会社の親睦会の幹事を,そのまま過半数代表にしてしまう,ということはよくあるのです。法律上は,それはダメなのですが,今までは,あまり文句を言う人も少なかったので,問題が表面化してこなかったという面はあります。

 ええー,そうだったのですか。会社としては,まったく,悪気はなく,ただ,今までそうしていたのを,継続していたというだけでして,他意はなかったのですが。

 はい,そういったケースはとても多いですね。ただ,知らなかっただけ,というケースが多いです。

 細かい話ですが,まず,法律上,過半数代表者は,労基法41条2号の管理監督者という,立場の方はなれません。

 また,会社の代表者の方が,特定の方を指名するなどして決定するということも許されません。

 そして,選出手続きは,投票や挙手その他従業員さんの話し合いなど,過半数の方がその方の選任を支持していることが,明確になる民主的な手続きが必要です。そして,それを記録に残しておくべきですね。

 ここでいう過半数というのは,パートやアルバイトの方も含みます。派遣の方は含まれません。

 また,選出の際は,こうした労基法上のいろいろな大切な手続きのための過半数代表者を選出するということを,しっかりとみなさんが理解したうえで,選出する必要があるのです。

 なるほど,そうだったのですね。知りませんでした。そのあたり,かなり適当に考えてしまっておりました。

 そうしましたら,先生,うちの場合,このあと,どうなっちゃうのでしょうか。

 誠に申し上げづらいですが,最悪の場合,過半数代表者の選出が無効ということで,2年前にさかのぼって,変形労働時間制や専門業務型裁量労働制も無効となり,お給料2年分をさかのぼって,足りない部分を支払わなければならない可能性がありますね。

 ええー,そんなー

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