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とにかく試す:紙芝居型ブログ ブログ#128

 「仕事は楽しいかね?」(テイル・ドーテン著・きこ書房)
出典の物語,紙芝居にしてみました。

とにかく試す

ときは,1886年のことです。

ジョージア州アトランタに,ある薬剤師の方がいました。

 この薬剤師の方は,ジョンという名前で,とても研究熱心で,何十種類もの治療薬を考えだしていました。

 そして,ある日,ジョンが,薬屋の奥の部屋に入ると,従業員2名が,ジョンが新しく作ったシロップ状の頭痛薬を,水で割って飲んでいました。頭痛があるわけでないのに。

 それを見て,ジョンは,ひらめきました。

このシロップ状の頭痛薬に,ソーダ水をいれたらもっとおいしくなるかも,と思いつきました。

 この物語,ストーリーを聞いたことがある方,いらっしゃいますでしょうか?

 この物語,ストーリーの出展は,テイル・ドーテン氏の書籍「仕事はたのしいかね?」です。

 この薬剤師,ジョン・ペンバートン氏が作った,ソーダ水を加えた飲み物は,のちにコカコーラと名付けられたのです。

 こうして,ジョン・ペンバートン氏は,薬剤師としてではなく,コカコーラの発明者として,大成功することになりました。

 また,今度は,場面は変わって,場所はアメリカ,カリフォルニア,ゴールドラッシュの時代のことです。

 行商人として,いろいろな物品を販売している青年がいました。

 この青年は,カリフォルニアでの金が発掘されたことを聞きつけ,金の採掘者に必需品を売って儲けようとあれこれ計画し,船にいろんな商品を持ち込んで,売ってまわりました。その結果,計画は大成功で,儲けることができました。

 ただし,ひとつだけどうしても売れなかったものがありました。

 それは,テント用の帆布,つまりテント用の厚い布です。

 これだけは,どうしても売れ残ってしまいました。

 その後,ニーズが多く,品薄になっている商品のひとつが,ズボンだということに気づきました。

金の採掘のために,丈夫なズボンのニーズがあったのです。

 そのとき,この青年は,ひらめきました。テント用の厚い布が余っている。

 他方で,ズボンが品薄になっている。

 この二つが結びつきました。

このテント用の帆布,厚手の布をつかってオーバーオールを作ったところ,大ヒットしました。

そして,この青年は,行商人としてではなく,デニム商品の製造・販売で大成功することになるのです。

 この物語,ストーリーを聞いたことがありますでしょうか?

 この物語,ストーリーの出典は,テイル・ドーテン氏の書籍「仕事はたのしいかね?」です

 この青年の名前は,リーバイ・ストラウス,あのジーンズのリーバイスの創業者です。

 はい,この二つの物語を聞いて,どう感じたでしょうか。

 初志貫徹という言葉がありますよね。初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことですね。当初,考えたこと,計画した事,目指したこと,をやり抜くこと,大切ですよね。ただし,当初,考えたこと,計画した事,目指したこと,それが成功することもあれば,成功しないこともあると思います。初志貫徹の逆で,当初計画したことではないことで,大成功するというパターンです。

 さきほどの例でいえば,当初,薬剤師としていろいろな薬を考えて調合していたペーバートン氏は,薬剤師としてではなく,コカコーラの発明者として成功しました。

 リーバイ・ストラウス氏は,当初,行商人として,テント用の帆布を売ろうとしたら,ジーンズ・デニム商品で大成功しました。

 この二人に共通していたことは,なんだと思いますか。

その一つは,「とにかく試す」ということだと思います

 さきほど引用した,テイル・ドーテン氏の書籍「仕事はたのしいかね」には,

①試すことに喜びを見出すこと

②アイデアをいっぱい持つこと。

③ありとあらゆることをやってみること

④明日は今日とは違う自分になること。

 という言葉があります。

 これについて,どのような感想をもたれたでしょうか。

 また,よく,紹介される数字に,こんな数字があります。

 0.99の365乗

 1.01の365乗

 この数字,いくつになると思いますか?

 0.99を365乗する,つまり,毎日,少しずつ手抜きする・・・

 すると0.03になってしまう

 毎日,少しずつ手抜きをすれば,いずれ力がなくなってしまう

 1.01の365乗する,つまり,毎日,少しずつ努力する・・・

すると1.01が37.8になる。

毎日,少しずつ努力すれば,いずれ大きな力になる

 以上について,どのような感想を持たれたでしょうか。

 ここで,意見交換タイムにしたいと思います。

 お近くの方,お二人ないし三人一組になっていただいて,意見交換をお願いします。

 それでは,意見交換用意スタート。

    とある士業の大失敗:紙芝居型ブログ ブログ#127

     大失敗をしてしまいました。
     
     紙芝居でお伝えします。

    とある士業の大失敗

    こちらはA君です。

    A君は学生時代,法律の授業を受けて,法律の勉強にのめり込みました。

    そのため,将来は,法律でアドバイスなどをする「士業」の仕事,つまり,社会保険労務士,行政書士,司法書士,弁護士,税理士,公認会計士などの,士業の仕事をしたいと思い,国家試験に挑戦して,士業になろうと思いました。

    しかし,もともと勉強が得意ではなかったA君にとっては,この挑戦はとても高い壁でした。

    A君は,なんども試験を受けては不合格,という体験を繰り返していました。

     A君が法律の勉強を開始して,9年が経ちました。なんと,9年目にして,ようやく,A君は国家試験に合格できたのです。そして,その後,約1年に及ぶ研修を受けて,ようやく,「士業」として活動するようになりました。

    やったー,やっと僕も士業になれたぞ。今まで勉強した法律の知識を使って,多くの人の役に立てる仕事がしたいな。がんばるぞ。

    ところが,このA君は大失敗をしてしまうのです。

    ある日のことです。

     こちらは,A君のもとに相談にきたIT企業を経営しているB社長です。

    先生,はじめまして,私,近くでIT企業を経営しているものです。

     本日は,ご相談にのっていただけるとのことで,ありがとうございます。

     B社長,はじめまして。本日は,どのようなご相談をご希望ですが。

     私にお応えできることであれば,なんなりと。全力でお伝えさせていただきます。

     はい,ありがとうございます。

     実は,わが社では,どうしても,プログラマーの仕事は,膨大な時間がかかってしまうため,長時間働かざるを得ないのですが,ある日,退職した元従業員から,突然,500万円の残業代をはらえということで,裁判を起こされてしまったのです。

     そうでしたか。社長,残業代を払っていなかったのですか?

     いえいえ,ちょっと聞いてくださいよ。ちゃんと残業代は払っておりました。ただ,プログラマーの仕事は膨大な時間が必要ですので,残業代は,固定額で10万円としました。

    どれだけ残業してもこれ以上は支払えないので,固定額の残業代だけでOKという方にだけ,その説明をして,納得して,入社してもらっていたのです。

     社長,それはダメです。どれだけ残業しても,固定額の残業代しか払わないという約束はダメなのです。それが法律なんです。

     先生,そう言われましても,プログラマーの仕事は膨大な時間がかかりますから,ダメと言われてもやらざるを得ないのです。

     社長,何を言ってるんですか。それは法律違反なんですよ。ダメなものはダメなんです。

     いえいえ,だめと言われても,ほかにやりようがないんです。

     社長,法律では,原則として,しっかりと残業時間を把握・管理して,それに対応した残業代を払わないといけないルールなんです。これが法律なんです。これに違反してしまうと,今回のように,突然,多額のお金を請求されたり,しかも,高額の遅延損害金を要求されたり,裁判でペナルティのようなお金まで払わされる危険があったり,とても大変なことになるんです。なので,とにかく,ダメなものはダメなんです。これが法律なんです。わかってくださいよ。

     は,はあ。わかりました。今日は,貴重なお話をありがとうございました・・・

    > 

     A君は,悩んでいました。

     必死に勉強して,士業になれたのはよかったけれど,相談に来てくださった方に,法律の説明をしても,なかなか伝わっていない感じがすることって,多いよな。

    みなさん,浮かない顔してらっしゃるしなぁ。もちろん,不利なこと,ご相談者さんにとってお辛いことを,お伝えしているから,しょうがないっていうのかもしれないけれど。

    はたして,これでいいんだろうか。

     これまで法律の勉強ばかりしていたA君ですが,その後,コミュニケーションや対話の方法について勉強しました。

     そして,あるとき,A君は気づきました。

     そうか,そうだったのか。僕は,今まで,ご相談者さんが,法律相談を希望されるとおっしゃるので,全力で,持てる力の120%で,自分の知識をお伝えするようにしていたけれど,ご相談者さんからしたら,お辛い状況で,いきなり,たくさん法律知識を,一方的に教え込まれても,こまっちゃうよなぁ。

     この日からA君の相談方法が変化してきました。

     ある日のことです。

     こちらは,Cさんです。食品卸売会社を経営しています。

     はじめまして,わたし,近くで食品の卸売会社を経営しているCと申します。

     本日は,相談にのっていただけるとのことで,ありがとうございます。

     C社長,はじめまして,Aと申します。

     本日は,どうされましたか?

     はい,実は,クビにした従業員から裁判を起こされまして,不当解雇だと主張されているのです。

     先生,会社は従業員をクビにできますよね?

     先に,もう少し,事情をお聞きしてよろしいでしょうか?どういう経緯で,クビになったのですか。

     はい,その従業員は,入社当初から,製品の仕分けのミスがとても多かったのです。

     それで,入社当初から,再三,注意をしていたのですが,それでも,ミスがあまり減らなかったのです。それで,もう頭にきて,「もうクビだ,もう会社にくるな」と言いました。

     先生,再三注意してもミスがなくならないのであれば,会社はその従業員をクビにできますよね?

     その前に,もう少し事情をお聞きしてよろしいでしょうか?従業員さんの問題で悩まれている経営者の方は多くいらっしゃいますし,いろいろと大変なことがあるということは,よくわかりますし,そのあたりはお察しいたします。

    ちなみに,その従業員さんのミスで,取引先に迷惑をかけたとか,損害賠償金を支払ったとか,そういったことはありますか?

     そうですねぇ。うちの会社は,ダブルチェック,トリプルチェックをしているので,そういったことはありませんでしたが,ほかの従業員に迷惑がかかりました。ほかの従業員の迷惑になることは困りますので,こういう場合も,クビにできますよね?

     もう少しだけ,先に,事情をお聞きしてよろしいでしょうか?

    社長がおっしゃる注意というのは,具体的に何をしましたか?

     口頭で,次から気をつけなさいと言いました。

     それでは,これまで,何回,注意しましたか?

     たくさんしましたが,正確な回数はわからないです。記録も一切とってないので。

     御社では,その従業員さんが担当していた仕事以外に,何種類くらいの仕事がありますか?

     それはもうたくさんあります。うちは,同業者のなかで,比較的大きい規模なので,ほかにもいろんな仕事があります。ただ,新人は,まず,製品の仕分けを担当させるのがうちの伝統でしたので。

     会社のほうで,本人がミスをしないようにするために,できることはありましたか?

     うーん,そういわれてみると,先輩のやり方を見学させるとか,担当の教育係をつけるとか,仕分けの際に使うカゴを色分けするとかですかね。あ,そう考えると,まだまだクビにする前にやれることはありましたね。

     なるほど,そうなのですね。

     あと,裁判になると,客観的な記録というものがとても重視されます。

     そうなんですね,そうすると,今回の裁判,会社が不利なのかな,と思ってきました・・・

     詳しく説明させていただきますね・・・かくかくしかじか

     先生,なるほど,そうなのですね。よくわかりました。今回のことは,良い勉強になりました。

     ありがとうございました。

     会社経営がとても大変なこと,よく存じておりますが,今回の件は慎重に対応することをオススメします。陰ながら,応援しております。本日はおつかれさました。

    はい,このように,A君は,当初,相談にいらした方へ120%の力で知識を伝えることを重視していたましたが,A君の相談姿勢は,このように変化したのでした。