紙芝居型ブログ

一人で悩まない:紙芝居型ブログ ブログ#223

「30分ミニ社員研修教材」
助け合える職場の大切さ,
紙芝居にしてみました。

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<一人で悩まない>

 こちらは,とある,食品卸売会社に勤務する新入社員のA子さんです。

 A子さんは,明るく元気で,まじめな性格でしたが,少し,おっちょこちょいな面がありました。

 やったー,やっと,あこがれの会社に入社できたから,もう,今日から思いっきり,がんばろっと。

フレッシュな新人の明るさに,まわりの先輩方は,A子さんに好感を持っていました。

 しかし,A子さんの元気はカラ回りしてしまっていました。

こちらは,上司のB部長です。

A子さん,また納品伝票,まちがってるって,お客さんから連絡きちゃったよ。

え,あ,はい,すみません。今すぐ,訂正します。

こちらは,先輩のCさんです。

A子さん,今,お客さんから電話があって,お客さんがA子さんとの待ち合わせ場所に,いつまで待ってもA子さんが来ないから,もう帰っちゃったって連絡きたよ

 ええー!!あ,すいません,今日,お客さんとの待ち合わせあったの,忘れてました。すいません。

 このように,A子さんは,その持ち前の明るさと元気で,まわりの先輩から可愛がられていたものの,失敗やミスが多い点は,まわりのみんなが心配していました。

 はあーあ,アタシ,また今日も失敗しちゃった。自分の失敗だけならまだいいけど,先輩にも迷惑かけちゃって,ホント申し訳ない気持ちでいっぱい。はあ,もう涙止まらないよ。

 このように,A子さんはとても落ち込んでしまっていました。

 しかし,A子さんは,根が素直で,明るくまじめな性格のため,まわりの先輩はA子さんを温かく見守っていたのでした。

 そのため,A子さんは,ますます,早く役に立てるようになりたい,なんとか自分だけの力で,早く失敗を挽回したいと,一人で,とても焦っていました。

 そんなある日のことです。

 こちら,超クレーマーで有名なお客さんのDさんです。

 Dさんから電話がかかってきました。

 あー,A子さん,1年前に納品してもらった伝票,文字が一文字まちがってたから,訂正して,今すぐ持ってきて。

 え,一年前の伝票ですか,ちょっと探すのに時間がかかりますし,今日は,先約で出られないんですが。

 なにぃ。あんたねぇ。伝票の文字一文字間違うなんて失礼でしょ。一年前だろうが二年前だろうが,すぐに持ってきなさいよ。それとも上司に代わってもらおうか。

 は,はい,すみません,すぐに訂正して持っていきます。

 それから,また翌日のことです。

 また,Dさんからクレームの電話がかかってきました。

 A子さん,あなたに納品してもらった食品,お客さんからクレームがきちゃったんですよ。

 まあクレームは一件でしたけど,念のため,このときの納品,全部返品するから持って帰ってくださいよ。ちゃんと,全額返金してね。

 え,ちょっとすみません,お聞きしたいんですけど,どのようなクレームがあったのでしょうか

 なにい,あんた口ごたえすんの?こっちは客だよ。なんだったらもうあなたのとこから買わなくてもいいんだよ。さっさと引き取りに来たらいいじゃないの。

 そ,そういわれましても,返品をお受けする場合は,理由をしっかりと確認しないといけないルールでして。

 なにい,あんたねぇ,長年取引してるうちが返品って言ってるんだよ。わかってんの?じゃあいいよ。上司に代わってよ。

 い,いえ,すみません,お得意先様のD様ですから,承知しております。

 すぐに,お受け取りに上がりますので,お待ち下さい。

 このように,A子さんは,なんとか自分だけの力で乗り切ろうとして,クレーマーのDさんの無茶な要求に振り回されてしまいました。

 ただでさえ,忙しいスケジュールのなか,無理な要求に振り回され,まともに仕事ができなくなってしまいました。

 しかも,A子さんは,精神的なストレスで胃痛が激しくなってしまいました。

 また,仕事のミスも圧倒的に増えてしまいました。

 こちらは,B部長です。

A子さん,またお客さんから,伝票が届かないという連絡入ってますよー

 こちらは,先輩のCさんです。

A子さーん,またお客さんから,打合せの約束,すっぽかされたって,連絡はいってますよー。

 ああー,うわー,やっちゃったわー

さて,いかがでしたでしょうか。

もし,みなさんが,A子さんだったら,どうすればよいと思いましたか?

また,もし,みなさんが,A子さんの上司だったら,どうすればよいと思いましたか?

本音を聞く難しさ:紙芝居型ブログ ブログ#222

「30分ミニ社員研修教材」
聴けそうで聴けない職場の本音について,
紙芝居にしてみました。

<本音を聞く難しさ>

 こちらは,とある,大手デザイン制作会社に勤務する課長のAさんです。

 Aさんは,出世欲がとても強く,ギラギラしている性格で,なんとしても,社内でナンバーワンになりたいと思っていました。さらには,デザイン制作業界でも,有名になりたいと思っていました。

 ある日,Aさんは,社長に呼び出されました。

 こちらが,社長です。

 どうも,Aさん,いつも頑張ってくれていますね。

 こないだのデザインコンペ,素晴らしいデザインでしたね。

 おかげで,またうちがコンペに勝ちました。

 Aさんのおかげで,今年の業績も右肩上がりですよ。

 本当に頼りにしています。

 社長,ありがとうございます。

 こないだのコンペに勝てたのも,やっぱり支えてくれる部下のおかげですよ。

 最近のトレンドを調べ尽くしてくれていますから,うちが勝って当然なんです。

 社長,次も勝ちますから,期待していてください。

 しかし,Aさんは,実は,悩みを抱えていました。

 最近,部下から,全然,デザインのアイデアが上がってこなくなったんだよな。

 昔は,みんなが,毎日,いろんなアイデアを出してくれるから,これなら,うちのチームならいくらでもデザインコンペにも勝てると思ってたけど,最近,全然アイデア出してくれなくなっちゃった。

 なんとか,今までデザインのストックでやってるけど,このままだとやばいよな。

 Aさんは,部下の一人を呼び出して,なぜ,最近,デザインアイデアをだしてくれないのか,単刀直入に聞いてみようと思いました。

 こちらは,Aさんの部下のBさんです。

 Bさんは,Aさんから呼び出され,なぜ,最近,デザインのアイデアを出してこないのか,聞かれていました。

 いやあ,すいません。なんか,最近,あんまりアイデア思い浮かばなくて,すいません。自分,スランプなんですかね。もっとがんばりますね。

 Aさんは,ほかの部下にも同じように,単刀直入に,同じ質問をしてみましたが,みな,同じような答えでした。

 おかしい,なんかみんな本音で話してない気がする。なんでだろう。

 Aさんは,自分を振り返ってみました。みんながいろんなアイデアを出してきたときと,今と,なにが違っているのか,振り返ってみました。

 そうか,そうだ。

 デザインコンペで勝って,社内で評価されるたびに,もっと評価されたいと思って,負けるわけにはいかないっていうプレッシャーがどんどん増えちゃって,みんなに厳しくあたってたよな。

あと,社内で表彰されるたびに,地位も権限も上がっていっちゃって,部下のみんなの給与額も含めて,人事権も持つようになったから,みんな,上司に怯える部下,って感じになっちゃったんだよな。

 昔は,地位も権限もなかったし,実績もなかったからプレッシャーもなくて,みんなで,めちゃくちゃなアイデアも出し合って,笑い合ってたけど,今じゃ全くそんなことなくなった。

 上司と部下って難しいな。反省しなきゃだな。

 それにしても,これからどうしようかな。

 そうだ,小学校からの親友で,デザイン専門学校も同期の,C君がいる。

 いつも仕事で迷ったときは,C君の仕事帰りを待って,C君を飲みに誘って,コンペにかけるデザイン見てもらってさ,C君は小学校からの付き合いだし,利害関係なかったから,厳しいことも含めて全部本音で語ってくれてさ。そうだ,C君がいる。C君ならきっと助けてくれるはずだ。C君をうちの会社にスカウトしよう。

 こちらが,そのC君です。

こうして,Aさんは,C君を会社にスカウトし,C君はAさんの直属の部下となりました。AさんはC君の給与額も含めた人事権を有することになりました。

 AさんはC君が厳しいことも含めて,本音の意見をバンバン言ってくれることを期待していました。

 そして,一年後のことです。

 さて,いったいなにが起きたでしょうか?

 その理由はなんだと思いますか?