「30分ミニ社員研修教材」
インプットだけをするより,
アウトプットを前提としたインプットをすると,
こんなに違う!!というお話,
紙芝居にしてみました。
<ラーニングピラミッド>
>
こちらは,とある,食品卸売会社に勤務する部長のAさんです。
Aさんは,とてもまじめで一本気な性格で,また面倒見が良かったことから,部下からも慕われていました。
>
わが社も,どんどん,人が増えてきたから,これからは,ますます,人財育成に力を入れないとな。
A部長は,優しい性格で,責任感が強かったため,自分の部下にはなんとしても会社の仕事を通して成長してもらいたいと思っていました。
>
そこで,A部長は,部下の課長クラスの管理職の社員研修を担当するようになりました。
もともと面倒見の良い性格であったことから,A部長は,自分が経験してきたことを,一人でも多くの部下に,熱意をもって伝えたいと思っていました。
>
そのため,A部長の研修は,毎回,2時間以上,A部長が熱弁をふるい続け,喋り続け,かなりの情報量を部下に伝えようとするものでした。
>
ただ,A部長は,悩んでいました。
うーん,なんだか,管理職の社員研修,うまくいってない気がするなぁ。
毎回,二時間以上,私が,かなり熱弁をふるって,ハイテンションで,すごい膨大な量の情報を伝えていると思っているんだけれども,受講者の反応が薄いんだよなあ。
いったい,なんでなんだろう。
なんとなく,みなさん,頭に入らない感じがするというか。前回,話したことをチェックしてみると,全然,覚えていないんだよなぁ。
あと,だいたい研修の途中で眠ってしまう人も多いし,いったいどうしたらいいんだろうか。
>
今のやり方は,社内の課長クラスの人材を,教室に一斉に集めて,私が登壇して,喋り続けているんだけど,なにかもっと良い,研修の方法ってないかな。
やっぱり,一時間とか二時間とか,ひたすら,私がしゃべり続けていて,なんとか,少しでも,多くの経験をみんなに伝えたいと思うんだけど,ただ,私がしゃべり続けるだけだと,いまいち,課長たちの成長が早くならないような気がするんだよなぁ。
>
そんなある日,A部長は,部長クラスが集まる管理職研修に参加しました。
こちらは,研修講師のB先生です。
みなさん,本日もお集まりくださいまして,誠にありがとうございます。
本日の研修のテーマは,
>
ラーニングピラミッドです。
みなさん,ラーニングピラミッドという言葉を聞いたことがある方は,どれくらいいらっしゃいますか?
また,ラーニングピラミッドの中身を,言えるという方,どれくらいいらっしゃいますでしょうか。
なるほど,ありがとうございます。
では,私から,簡単に解説させていただきますね。
>
ラーニングピラミッドというのは,このような図で表されるものです。
諸説あるようですが,学習したことが定着する,しっかりと身につく割合を示したピラミッドの図と言われています。
この図にあるように,講義を受けただけだと5%,読書をすると10%,視聴覚,つまり目で見たり音で聞いたことは20%,デモンストレーションを実際に行ってみると30%,グループでディスカッションをすると50%,自ら体験すると75%,誰かに教えると90%,などと言われています。
つまり,講義を受けただけだと,5%しか定着しませんが,人に教えるということをすると90%定着すると言われています。
>
なるほどー,そうだったのかぁ。たしかに,言われてみれば,私も,課長クラスの研修をはじめて担当することになったときは,何を聞かれても答えられるように,必死に勉強したから,テキストをほぼ覚えちゃったくらいだったから,これは,すごい,納得できる図だなぁ。なるほどねぇ。
>
みなさん,そうすると,ただ,講義をするだけより,このピラミッドの下のほうをなるべく取り入れることが,定着率を高めるということになります。
そこで,たとえば,研修の対象者の方に,教える側に回っていただく機会を作るとか,たとえば,部下の方を育てていただくためのマニュアル作成をしていただく,などの機会を作っていただくと,せっかくの研修の効果を高めることができる,というわけです。
>
なるほど,マニュアル作りは良いアイデアだ。人に教えるマニュアルを作るということになれば,受講者のみなさんはますますやる気になってくれるだろうし,受講者さんがますます成長できる。
>
しかも,マニュアルができれば,後に入ってきた人が即戦力になれるということだ。
自分も成長でき,部下も成長できる。これなら一石二鳥だ,よし,がんばるぞ!!