2019年 4月 の投稿一覧

あなたが上司ならどうする:紙芝居型ブログ ブログ#115

 あまり仕事に熱心でない部下がいる場合,
あなたが上司ならどうしますか?

 具体的なケースを紙芝居にしてみました。 

 ぜひ,研修で考えていただきたいテーマです。

<あなたが上司ならどうする?>

 Aくんは、新卒で、大手の食品の卸売り会社に入社しました。

 A君は,元々,仕事よりもプライベートを充実させたいと思っているタイプで,あまり仕事に熱心な性格ではありませんでした。

 実は,A君は,関連会社の社長の息子であり,父親のコネで入社した社員でした。そのため,A君は,自分のことをほかの社員と違って特別であると思っていました。

 あー,また月曜日が来ちゃったなぁ。しょうがない,今日も会社いくか。

 A君はこんな調子で働いていたため,先輩の指導もあまり熱心に聞いておらず,いつもミスを繰り返していました

 ある日、会社にいたA君に、電話がかかってきました。

 Aくん、取引先のB社さんから電話ですよ。なんだか怒っている様子です。

 ええ、僕ですか。またなんかやっちゃったかな。はい,もしもし

 こちら,取引先のB社さんです。

おい,Aくん,また,納品ミスだぞ。これで3か月連続じゃないか。

すんません。

なんだその謝り方は。なっとらんぞ。

す,すみませんでした。

 こちらは,部長です。

A君は,部長に呼び出されました。

 おい,A君、聞いたぞ、君はまた納品ミスをしたそうじゃないか。

 B社さんとても怒っていたぞ。もしかすると取引を断られてしまうかもしれない。

 どうしてくれるんだね。どう責任をとるつもりだ。

 すんません

 なんだその謝り方は。これだから,最近の若者はなっとらんのだ。

 A君,君ねぇ。納品ミス3か月連続なんて,わが社はじめての事態だぞ。

 このように,部長は,A君の指導にほとほと困っていました。

 A君は,内心,こう思っていました。

 まだ入社したばかりなんだからさ,ミスしたって仕方ないじゃないか。最近ようやく仕事覚えてきたんだから,そういうところとか,良いところはちゃんと見てほしいよな。

しかもさ,たしかに,最初の二回の納品ミスは,おれのミスだけどさ,今回3回目の納品ミスはさ,ほんとは,C先輩が,もうおれが引き継ぐっていったのに,そのまま放置されちゃったんだよね。それなのに,おれのミスにされちゃってさ。まあC先輩怖いから言えないけどさ。

社内の情報共有体制にも問題があるのにさ,全部おれのせいにしちゃってさ。

そういうところも,ちゃんと事情を聞いてくれたっていいのに。

 それから1か月後のことです。

 会社にいたA君に、電話がかかってきました。

 Aくん、取引先のB社さん電話ですよ。なんだか怒っている様子です。

 ええ、僕ですか。またなんかやっちゃったかな。

 Aくん,君,またやってくれたね。また,納品ミスだぞ。これで4か月連続じゃないか。

 すいません、申し訳ございません。

 さすがにもうあきれたよ。残念だけど、君との取引は考えさせてもらう。

 あー、しまった,結局,あのあと,C先輩怖いから,C先輩と打合せしないまま放置しちゃったよ。まずいなぁ。

 おい、Aくん、聞いたぞ、君はまた納品ミスをしたそうじゃないか。

 B社さんとても怒っていたぞ。もう,ワシも堪忍袋の緒が切れたぞ

え,そんな、すいません。許してください。がんばりますから。

 うるさい。もう知らんぞ!!

ノー残業デーの難しさ:紙芝居型ブログ ブログ#114

 働き方改革で,ノー残業デーを導入する企業も増えました。 
 他方で,ノー残業デーの難しさも,
よく聞かれるところです。

 紙芝居でお伝えします。

ノー残業デーの難しさ

 A君はIT 企業で 働いています。

 真面目で実直な性格のA君,毎日忙しく働いていました

ある日朝礼がありました

社長から働き方改革についての指示がありました

 みなさん,今は働き方改革の時代です

我が社でもこれからどんどん働き方改革について,対策を進めていくことになりました

 まず定番ではありますが,ノー残業デーを導入します。

これから毎週水曜日を,ノー残業デーにします。

ですから,皆さん,水曜日はなるべく早く帰るようにしてくださいね。

 大変かと思いますが,がんばってください。

こうして水曜日はノー残業デーということになり,A君は水曜日は早く帰るようにしました

それからしばらくたって,ある水曜日のことです

あー今日はノー残業デーだ。だから,急いで仕事終わらせなきゃだな

 このように,A君は,水曜日は,朝からフルスピードでがんばるようにしていましたが、この日は,仕事が終わらず仕事の途中で帰ることになりました。モヤモヤした気持ちで帰ることになりました。

またある水曜日のことです。

あー,今日もノー残業デーだ,でも実際ノー残業デーって難しいんだよな

ちゃんとした理由があれば,残業もOK だから、多分今日は残業の申請をして、残業するだろうなぁ。

このように、A君は、当初は、ノー残業デーは残業しないようにがんばっていましたが、なかなか仕事が終わらないため,徐々に,水曜日でも,結局,残業の申請をして残業することが多くなってしまいました

すると,ある日のことです

 こちらは,上司のBさんです。上司のBさんはA君を呼び出しました。

  A 君すまないんだけどさ。A君なかなかノー残業デー,できてないだろう。

 私も現場にいるからさ,実際,ノー残業デーって言われても難しいのわかっているんだけど,

上の方からさ,全員がノー残業デーがんばるように管理しろって,指示が来ちゃったんだよ。

 すまないけど,がんばってもらえないかな。

 はい,わかりました。どうもすみません,Bさんのお立場もわかってますので,これから,がんばります。

 こうして,A君は,なんとか水曜日は残業しないようがんばりました。

 しかし,結局,仕事を残したまま帰ることになり,翌日の木曜日の残業時間が増えてしまいました。

 あれれ,なんだか,水曜日ノー残業デーにして,木曜日いっぱい残業するって,これって,意味があるんだろうか・・・