2019年 4月 の投稿一覧

働き方改革のしわ寄せ:紙芝居型ブログ ブログ#113

 働き方改革で,長時間労働は厳しく見られ,
一般社員さまはもちろん管理職の方も
負担が増えていることと思います。
 
 特に,管理職の方にしわ寄せがいってしまうケース,
よく聞かれるところです。

 このあたり,
紙芝居にしてみました。

働き方改革のしわ寄せ(残業時間削減)

 こちらは,Aさんです。IT 企業で 働いています。 

 真面目で実直な性格のAさん,毎日をがんばっていました。

そのため,若くして,中間管理職に抜擢されました

やったー,僕も部長に昇進できたぞ,うっれしいなぁ。もっとがんばろ。

Aさんは,第3営業部の部長になりました。

ある日,朝礼がありました

社長から働き方改革についての指示がありました

 みなさん,今は働き方改革の時代です

我が社でもこれからどんどん働き方改革について,施策を進めていくことになりました

 まず定番ではありますが,残業の削減に取り組みます。

具体的には,各部の部長さんの指示にしたがってくださいね。

 大変かと思いますが,がんばってください。

こうしてAさんの第三営業部でも,残業時間削減に取り組むことになりました。

しかし,Aさんは,第3営業部のメンバーに対し,残業時間削減に取り組むことを伝えましたが,部のメンバーは,あまり関心がないようでした。

 Aさんはこう思いました。

 そっかあ。やっぱりそうだよなぁ。いきなり残業時間削減と言われても,部のメンバーのみなさんも困っちゃうよなぁ。

出だしから困ってしまったAさんですが,とにかく,ひたすら,部のメンバーに,残業時間削減に取り組むことを,根気よく話し続けました。

 そしてある日のことです。

 部下のBさんがやってきました。

 Aさん,すみません,毎日毎日,残業削減って言いますけど,こんなにたくさん仕事の量があったら,残業削減なんてできませんよ。しばらく我慢して取り組んできましたけど,そんな無茶を言うなら,もうやめさせてもらいます!!

 いやいやいやいや,ちょっと待ってください。わかりました,わかりました。Bさんの業務量を減らしますので,がんばってくださいよ。

 こうして,Aさんは,Bさんの担当していた業務を引き取りました。こうして,なんとかBさんの怒りは収まりました。

 それからしばらくしてからのことです。

 Aさんはこう思っていました。

 いやあ,Bさんの担当業務引き取ったはいいけど,全然仕事が終わらなくなっちゃって,今度は,自分が残業時間が増えちゃったよ。こまったなぁ。そうだ,Cさんはいつも,定時に帰れて,手が空いてるみたいだから,Cさんにこの業務をふろうっと。

 こうして,AさんはCさんを呼び出しました。

 こちらはCさんです。

とてもまじめな性格で仕事をがんばっています。

社内ではちょっとまじめすぎると言われています。

Aさん,およびでしょうか。

 あ,Cさんいつもありがとうございます。

 今日お伝えしたいことは,今私が担当しているこのプロジェクト,Cさんに担当してもらいたいんですよ。今かなり忙しくて,どうか,このとおり,お願いできますかねぇ。

 ええ!!,何言ってるんですか。

 Aさん,あれだけ私に残業削減っておっしゃったので,なんとか必死の思いで,残業削減しようと思って毎日がんばってるのに,いまそのプロジェクト担当になったら,絶対,残業削減なんてできませんよ。むしろ,残業がまた増えてしまいます。一体,どうしてそんな考えになるのでしょうか。

 え,いや,すみません,Cさんならできると期待していましたので。

 何,適当な事言ってるんですか,今でも精いっぱいやってようやく残業しないで帰れるようになったのに,そのプロジェクト担当したら絶対無理ですよ。

 できると思うなら,まずAさんがご自身でやってみてくださいよ。そうじゃないのなら,もう私,やめさせていただきます。

 いやいやいやいや,すみません,私の理解が間違ってました。すみません,このことは忘れてください。このプロジェクトは私が担当しますので。

 こうして,結局Aさんは自分で業務を抱え込むことになってしまいました。

 そして,その後もさらにAさんの業務量が増えて行ってしまいました。

 はー,困った困った。

 働き方改革,残業削減なんてよく言われているけど,実際の現場は大変だよ。改革のしわ寄せがこっちに来てるよ。これじゃあ,自分が持たないよ。いったいどうしたらいいんだー

著作権問題:紙芝居型ブログ ブログ#112

 イラスト,写真,スクリーンショットなど,
気が付かないうちに,
著作権違反になっていることがあります。
 
 紙芝居でお伝えします。

<著作権問題>

 Aくんは、新卒で、資産運用アドバイスを主な事業とする大手のコンサルティング会社に入社しました。

 新社会人として、毎日を一生懸命がんばっていました。

 これが社会人生活ってやつかぁ。大変だけど,毎日充実しているなー

 ある日、会社にいたA君に、電話がかかってきました。

 A君,電話ですよ。

 え,僕ですか?

 電話をかけてきたのは,講演・研修の手配・運営を行っている会社の営業マンのBさんからでした。

 Aさん,はじめまして,わが社は,講演・セミナー事業を行っているのですが,ぜひ,Aさんに,投資の入門者の方向けに,株式とか,外貨とか,FXなどについて,資産運用のセミナーを開催してもらえないでしょうか?

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 そういったお話であれば,ぜひ,がんばりたいと思いますが,僕は,今まで,セミナーをしたことはなく,人前でしゃべるのも苦手なんですけど,ぼくでいいんですか?

 もちろんです。Aさんは,大手のコンサルティング会社さんにお勤めのエースコンサルタントとうかがっておりますので,ぜひ,お願いしたいです。

 恐縮です。わかりました。がんばります。

 こうして,A君は,セミナーの依頼があったことから,セミナーの準備にとりかかりました。

なんだか,伝えたいことをまとめていたら,レジュメがすごい量になっちゃったな。どうしようかな。

そうだ,文章ばかりだと読みづらいし,セミナーも面白くないだろうから,レジュメの量を少なくして,当日,会場で上映するスライドをたくさん増やして,たくさんのイラストを使って,イラストで説明することにしよう。

イラストはどうやって手に入れようかな。とりあえず,インターネットを見てみよう。

フリーイラスト・素材提供サイト,へー,こういうのがあるんだぁ。便利だなぁ。

でも,イラストって,たしか,著作権の問題があるから,勝手に使っちゃいけないんじゃなかったかな。

あ,利用規約っていうページがある。見てみよう。

うわ,すごい量で,難しい言葉ばかりで読めないぁ。

でも,上のほうに,「商用利用可」「著作権フリー」って書いてある。

なんだ,ということは,ここにあるのは全部,自由に使っていいってことだな。

 ヤッター,ラッキー。

 こうして,A君は,無事,セミナーのレジュメと当日上映するスライドを完成させました。

 そして,セミナー当日,A君ははじめてのセミナーながら,持ち前の表現力と,受講者の気持ちをおもんぱかった丁寧な説明と,たくさんのイラストを用いて,プレゼンをした結果,セミナー当日は大成功に終わり,受講者の満足度もとても高い結果となりました。

 後日

 A君は,C社長から呼び出されました。

 C社長です。

 A君,ちょっと来てくれ

あ,C社長,はい,なんでしょうか。

いやーA君,きみがんばったねぇ。先日のセミナー,大成功だったらしいじゃないか。セミナー主催会社さんも,とても喜んでいたよ。さすがわが社と言われたよ。

私も鼻が高いよ。これからもその調子で,わが社を引っ張って行ってくれ

社長,そういってもらえて,とてもうれしいです。もっとがんばります。

後日

BさんからA君に電話がかかってきました。

Aさん,大変です。先日のセミナーの件なんですが,Aさんが使われていたたくさんのイラストについて,著作権者だという方から,クレームの電話がありました。

無断で,イラストを使うなんて許せない,今回のセミナーの受講料の半額を損害賠償と支払え,などと言われていまして。

うちの信用にもかかわることで,うちも困っています。

Aさん,もしかして,先日のたくさんのイラスト,著作権の確認はしていなかったのですか?

ええ!!そんはなずないです。ちゃんと,確認したんですけど,

もう一度,確認して,連絡しますね。

はい,わかりました。

急いで,インターネットを確認してみよう。

あれ,こないだ,イラストをダウンロードしたサイトが,インターネット上から消えちゃってる。いったいどういうことなんだろう。こまったなあ。

そうだ,利用規約だけは,コピーしておいたんだよな。

これをもって,弁護士さんのところに,相談に行ってみよう

Aさん,どうもこんにちは。

今日は,どういったご相談ですか?

はい,今日は,著作権について教えてもらえますでしょうか。

というのは,先日,私,資産運用についてのセミナーを開催したのですが,その際,イラストをたくさん使って説明した方が,わかりやすいと思いまして,インターネットで検索して,「著作権フリー」「商用利用可」と書いてあるサイトから,イラストをダウンロードして使ったんです。

そうしたら,突然,著作権者という方から連絡があって,著作権侵害だから,セミナー受講料の半額を損害賠償として支払えとか,セミナー会社さんの信用が落ちてしまったり,大変なことなってしまっているんです。

なるほど,それは大変ですね。

実は,最近,そういったトラブルが増えてるんですよ。

え,どういうことですか

はい,トラブルになるのは,いろいろなケースがあるのですが,インターネット上では,「フリー素材」とか「商用利用可」などと記載して,イラストがダウンロードできるようになっているものの,実は,まったく,著作権やその使用権を持っていない人が無断で,イラストを掲載していて,ある日突然,そのサイトが閉鎖になったり消えてしまっていたり,責任の所在が不明になってしまうというケースがあります。

ほかにも,サイトの冒頭やトップページでは,「著作権フリー」などと書いてあっても,違うページでは,小さい文字や,目立たない文字で,「料金を支払った人がだけが利用できる有料のイラストです」というような注意書きがかかれていたりすることも,あるようです。

さらに,小さい文字で書かれた利用規約の中で,使い方を制限していて,講演やセミナーなどで使うなら有料になるとか,インターネット上で公開するなら有料になるとか,実は,いろいろ制限がついていたりすることもあります。

そのため,著作権は,本当に難しいんですよ。

そうだったのですか。ということは,今回の僕のケース,法的にも,損害賠償責任を負うのでしょうか。

残念ながら,その可能性はありますね。

ええー,そんなぁ