よくある破産の誤解:紙芝居型ブログ ブログ#268

「30分ミニ社員研修教材」

 よく誤解されている破産についての
研修教材です。

<よくある破産の誤解>

 こちらは,A社長です。A社長は,もともと料理が好きでした。そのため,長い間,飲食店を経営していました。もともと真面目で勤勉な性格のA社長のお店は,一時期はとても繁盛していましたが,残念ながら,不景気の波にのまれ,経営が苦しくなってしまいました。

そのため,半年前にお店を閉店させました。そして,資金の借り入れをしていた銀行に相談に行ったり,支払いが遅れてしまっている不動産の賃料や,取引先への支払いについて,お詫びをしに回っているうちに,半年ほどの時間が経ってしまいました。

 はー,困った困った。お店の経営がもうどうしようもなかったから,お店は閉めたけれど,今までの借金や,支払いが遅れてる家賃や取引先の請求書,いったい,どうしたらいいんだろうか。困ったなぁ。 

 次の仕事をしたいと思ってハローワークにも通ってるけど,なかなか仕事も見つからないし,まいったなぁ。やっぱりもう破産するしかないのかな。

 でも,破産ってなんかすごい怖いんだよなぁ。いったい,どうなっちゃうんだろう。

 こわいけど,一度,弁護士さんに,相談してみよう

 こちらはB弁護士です。

 こんにちは。今日は,どうされましたか?

 あ,どうも初めまして。今日は,破産について相談させていただきたくて,お伺いしました。

 あー,そうなのですね。はい,なんなりとお聞きになってみて下さい

 ありがとうございます。実は,私は,半年ほど前まで,飲食店を経営していたのですが,この不景気で立ちいかなくなってしまってお店を閉めました。

 それで,銀行からの借り入れとか,不動産の賃料とか,取引先への支払いとか,なんとかしなければならないとは思っているのですが,どうしたら良いかわからなくて,今,破産することを考えています。

 先生,破産すると,無一文になるのでしょうか?手持ちのお金が全てなくなってしまうとしたら,もう明日からどう生活すれば良いかわからないんです。

 いえいえ,破産をしても,無一文になるということはありませんよ。そうなってしまったら全く生活できなくなってしまいますからね。そこで,たとえば,自由財産と言って,一定の範囲の財産は持つができて,それを上回る部分については,債権者への配当などに回されるのが原則ですよ。もちろん,不動産とか高価なものは手放すことにはなりますが。

 あ,そうなんですね,よかったです。無一文になるとしたら,どうしても躊躇してしまってまして。

 それと,先生,破産をしたら,公的な年金をもらえなくなったり,銀行の口座をもてなくなるのでしょうか?

 いえいえ,公的な年金はもらえますし,銀行口座もつくれますよ。

ただ,銀行から借金をすることは,一定期間は難しくなります。というのは,借り入れは審査がありまして,今回,借金の返済を遅滞していることや,破産の経歴などについては,信用情報機関のほうでそういったデータが保管されますので,金融機関は貸付をする際にそのデータを確認するのが通常ですので,そうすると,そのデータが保存されている間は,新たに借り入れをすることは難しくなるという面はあります。

 なるほど,そうなのですね。

 それと,先生,破産をすると周りにバレて,戸籍とか住民票にも破産者と書かれて,一生,破産者として扱われてしまうのでしょうか?

 破産をしても,戸籍や住民票に記載されることはありませんよ。借金の相手方など,迷惑をかけてしまう相手方には,破産手続きに関するやりとりをするので破産することは伝わりますし,そこからある程度広まることはあります。

あと,官報にも,破産についてお名前が掲載されます

 先生,官報って,なんでしょうか?

 官報というのは,よく,日本という国が発行している新聞のようなもの,などと言われていますね。県庁所在地の官報販売所というところで販売されていて,インターネットでも一部を見ることができます。例えば,新しい法律ができたときには,この官報に掲載されますし,その他いろいろな情報が掲載されています。ここに掲載されてからネット上で情報が広まることはありますね。

 一般の方が官報を見ることってほとんどないと思いますので,官報は知らない方も多いですよ。

 へー,そうなんですね,お恥ずかしながら,今まで生きてきて,初めて,官報について知りました。私の周りの人もほとんど知らないんじゃないかと思います。そう考えたら,官報に名前が載っても,おそらく私の周りの人は気づかないんじゃないかと思いました。

 それと先生,破産をしたら,選挙権がなくなるとか,資格がなくなるとか,そういったことって,あるのでしょうか?

 選挙権がなくなることはありませんよ。資格については,内容をその都度確認する必要がありますね。例えば,色々なケースがありますが,保険とか警備とか,人の財産に関わるようなお仕事の資格については,破産の手続きをしている間は一旦そのお仕事はできなくなり,破産の手続きが終了して一定期間経過したあとは,元に戻れる,というような,制限がなされることはあります。資格についてはいろいろなケースがあるので,その内容をその都度確認する必要がありますね。

 なるほど,そうなのですね。少し,安心しました,ありがとうございます。

 実は,お店がうまくいかなくなってしまって,いろんな人に迷惑かけてしまって,長く落ち込んでまして。もうどうして良いかわからなくなっていたのですが,今日のお話をお聴きできて,少しだけ気が楽になりました。

 そうだったのですね。不景気になったことは仕方のないことだと思います。ちなみに,私がいつも,こういったご相談にいらした方にお伝えしていることがあるんですけど,お伝えしても良いですか?

 はい,なんでしょう?ぜひ,教えてもらいたいです。

 はい,大変なときほど,どうか孤独にならず,孤立せず,いろんな人とコミュニケーション取ってみて下さい。一人になるとどうしてもネガティブなことを考えてしまいがちですし,いろんな人とコミュニケーションをとると良い情報が入ったり,アイデアが思い浮かんだりします。

 それと,みなさん真面目な方が多いですから借りたものを返せないことに思い悩む方が多いです。思い詰め過ぎてしまう方がいます。

もちろん約束を守ることはとても大切なこだと私も思います。ただ,お店の経営のように,リスクをとって挑んだこと,挑戦したことは素晴らしいことだと思います。それは誇れることだと思います。なので,必死に頑張って,努力したうえで,それでもダメだったときは自分を追い詰め過ぎないで欲しいと思います。 

そこで,破産といういわばフレッシュスタートする権利を,法律が認めている権利を,使って良いと思います。まじめな人ほど,優しい人ほど,自分を追い詰めてしまいますから,どうか,こんな考えもあるんだなっていうことを,少しだけ,覚えていてもらえたらと思いました。

 ありがとうございます。正直,毎日辛くて落ち込んでいたのですが,少しだけ元気が出てきました。

 ありがとうございます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

メルガマ登録はこちら


無料動画講座&メルマガ(電子書籍プレゼント)

https://peraichi.com/landing_pages/view/todotakehisa4


コメントを残す

*