「試用期間なら簡単にクビにできる」
大間違いです。法律の誤解は,
いろんなところにあります。
紙芝居でお伝えします。
試用期間中の本採用拒否


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A社長は,IT企業を経営していました。昨今の人材不足に悩んでいました。

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うーん,最近はほんとに人材不足で困ったなぁ。我が社の業界は開発競争が激しいから,優秀な社員をたくさん雇って開発に力をいれないと,競争に負けてしまう。
しょうがない,今までだったら,採用しなかったような学生でも,とりあえず,たくさん入社させておいて,そのかわり,試用期間を長くとって,たくさんふるいにかけて,ふるい落とそう

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他方,B君は,新卒で,A社の入社試験を受けました。
A社の入社試験の結果を待っていました。
あるとき,B君は,自宅で休んでいたところ,

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ピンポーン,Bさん,書留です
おや,なんだろな,ああ,入社試験の結果だ。どうかな,どうかな。

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あ!内定通知だ。やったー。

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よかったー。内定もらえたから,もう就職活動はこれでおわりにしよっと。

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あれれ,試用期間が6か月って書いてある。なんだか,すこし長い気がするなぁ。まあいっか。

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B君は,A社長の思惑を知らず,入社し,毎日を一生懸命がんばっていました。
あー忙しいなぁ。これが社会人生活ってやつかあ。でも,毎日充実してるなぁ。

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五か月後のことです。

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B君は突然,A社長に呼ばれました。
コンコン
A社長,お呼びでしょうか。

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あー,B君突然だけど,わが社は,君を本採用しないことに決めたから。
ええ,そんな,どうかここで働かせてください。なんでもがんばりますから。僕のなにがわるかったのでしょうか。
いやいや,特に理由はないけど,我が社は,君を本採用しないことにしたよ。
ちゃんと,試用期間6か月って伝えてあったからね。契約書にも書いてあるし,ハンコ押したしね。このハンコきみが押したんだろう

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たしかに私が押しましたけど,がんばりますからどうかお願いします。

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いーや,だめだ。君は,試用期間6か月という契約に納得して入社したんだよ。
わが社も,君が6か月の試用期間で納得するというから採用したんだ。
そして,我が社は,入社5か月の時点で,君を本採用しないことに決定したんだ。
だから,もう明日から来ないでくれ。

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そ,そんなーー
こうして,A君は泣きながら退社することになってしまいました。

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1か月後,
あー青空の下のゴルフは気持ちがいいねぇ。

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ブルルルルル
おや、電話だ。秘書のC子くんからだ。もしもし,なんだね。

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社長、大変です。B君の弁護士から、書類がきました。
なかみは、内容証明郵便です。

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B君の本採用拒否は無効であるため,B君の復職を要求する,と書いてあります。

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なに、いったいどういうことだ。そうだ,うちも弁護士さんに聞いてみよう。

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これはA社長,こんにちは。お世話になっております。
今日は,突然,どうされましたか

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いやー,先生,ちょっと聞いてくださいよ。

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実は,先日,試用期間6か月で採用したB君なんですが,もっと優秀な社員が入ってきてくれましたので,B君は,試用期間で終わりにしようと思いました。本採用拒否したんですよ。
そしたら,突然,弁護士からB君の復職を要求する内容証明郵便がきまして。

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あー,そうでしたか。それは大変ですね。

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先生,試用期間っていう用語ですから,試用期間の社員は,特に,理由はなくても,本採用拒否ってできますよね?

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いえいえ,社長,それは違うんですよ。
みなさん,そのように誤解している人が多いんですが,そうではないんです。
試用期間といっても,雇用契約が成立していますし,社員さんだって,ほかの会社に入社する機会がなくなるわけですから,まったく理由なく,本採用拒否はできないんです。むしろ,裁判になった場合は,本採用拒否をみとめてもらうには,かなりしっかりした理由と証拠を用意しておかなければ,負けてしまうことのほうが多いんですよ。

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ええ,そうなんですか!!

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そうなんです。みなさん,よく誤解されているのですが,実は,試用期間中の本採用拒否は,実際にはかなりハードルが高いんです。
でも,みなさん,このことをご存知ないから,表面化していないっていうのもありますね。

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てことは,やっぱり,うちの会社,裁判起こされたら,負けますかね?
残念ながら,その可能性は高いですね

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ええー,そんなー!!
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