労働事件実務関係

30日分で解雇できない!解雇予告手当金のよくある誤解 ブログ#63

 よく、経営者の方から、

解雇予告手当を支払えば、

解雇できますよね?と聞かれます。

 

 しかし、そうではありません。

 意外と知られていないルールがあるのです。

 

 というのは,

労基法20条1項は、

「使用者は、

労働者を解雇しようとする場合においては、

少なくとも三十日前にその予告をしなければならない。

三十日前に予告しない使用者は、

三十日以上の平均賃金をしはらわなければならない。」とさだめています。

 また同条の2項は、

「前項の予告は、

一日について平均賃金を支払った場合においては、

その日数を短縮することができる。」

と規定しています。

 

 つまり、解雇の意思表示をする際は、

30日の解雇予告期間を置くか、

そうでない場合は、

これに満たない期間分の

解雇予告手当を支払わなければならない

ということです。

 

 このように,まず,解雇が有効か無効かの議論の前に,

まずもって,

 

 解雇の意思表示をする際のルールがあるということです。

 

 そのうえで、

解雇の意思表示ができたとしても、

 

 さらに、

当該解雇が有効かどうかの問題は、

別途、不当解雇訴訟等が提起された場合、

検討されることになるのです。

 

 解雇は、

容易にできるものではなく、

客観的合理的な理由や、

社会通念上の相当性が必要です。

 

 もし,不当解雇であると主張され,

裁判で会社負けた場合,

その従業員さんは従業員としての地位が認められ、

 

 また,係争期間中のお給料を

100%支払わなければならない

可能性もあります

(かなり高額になることがあります。

 ケースバイケースで,例外もあります。)。

 

 解雇をすることは,相当,

慎重に判断しなければなりません。

 

 以上の理由で,

解雇予告手当を支払えば

解雇できるというわけではない

ということ,お伝えしたいと思います。

 

 『知らない』ことで,

大変なことになってしまう可能性があるということを,

お伝えしたいと思います。

===================
『知らない』で『損する』をなくそう!!
===================

特典付き無料メルマガ&無料動画講座
 :士業のための「ストーリー型講演のポイント」
https://peraichi.com/landing_pages/view/todotakehisa2
(登録特典付き)

給料・残業代の裁判,所得税・社会保険料の源泉徴収はどうなる? #61

 ある会社に対し,従業員の方が,
裁判で給料や残業代を請求した場合,

 所得税や社会保険料の源泉徴収はどうなるでしょうか?

 結論として,

 実は,裁判で給料や残業代を請求する場合,
所得税や社会保険料の源泉徴収分は,
控除しない金額を請求するのが実務なのです。

 この取り扱いに違和感を感じる方もいるかもしれません。

 この場合,
従業員の方が勝訴すれば,

所得税や社会保険料の源泉分を控除しない金額で,
判決文が作られます。

 そうすると,
その控除しない金額で,
強制執行されてしまいます。

 この場合,
どうなるかというと,
強制執行されたのち,

 会社のほうで,
従業員に対して,
源泉分を請求して支払ってもらい,

 その後,会社のほうで,
納付するという流れになってしまいます。

 この時に,
従業員の方の行方がわからなかったり,
源泉分の支払いが不可能な状態であった場合は,

 実際上は,
会社のほうで,源泉分を負担することになってしまい,
実際上,二重払いになってしまうリスクがあります。

 そこで,
強制執行される前に,
「請求異議の訴え」という方法があります。

 簡単に言うと,
裁判で確定してしまった,
所得税・社会保険料が控除されていない金額を,

 強制執行される前に,
所得税・社会保険料を控除する金額に変更するような
手続をすることができます。

 以上のような流れがあり得るため,
やはり,裁判になってしまう前に,

 この源泉の取り扱いも含め,
和解による解決が望ましいことが多いと思われます。

 さらに言えば,
そもそも,

法的トラブルが起こらないよう

予防することが理想ですね。

 

=========================
『知らない』で『損する』をなくそう!!

特典付き無料メルマガ&無料動画講座
 :士業のための「ストーリー型講演のポイント」
https://peraichi.com/landing_pages/view/todotakehisa2
(登録特典付き)

=========================

「降格」のよくある誤解 #36

よく,経営者の方から,
人事権は会社にあるので,
降格させるのは自由ですよね?
という質問を受けます。

しかし,これは要注意です。

まず,降格にも種類が色々あり,
懲戒処分なのか人事権に基づくものなのか,
また,人事制度がどのような人事制度なのか,
職能給なのか職務給なのかなど,
前提条件によって,
いろいろなバリエーションがあるため,
要注意です。

まず,懲戒処分として,
降格させる場合は,
そもそも,懲戒処分として,
しっかりとした手続がとられているか,
懲戒の条件を満たしているか,
厳格にチェックしてから,
行う必要があります。

基本的に,
ハードルは高いと思っておくべきです。

また,懲戒処分としてではなく,
人事権に基づいて降格させる場合でも,
そもそも,人事制度が,
従業員の保有する能力に応じて,
人事評価を行っているような,
いわゆる職能給制の場合は,
原則,保有能力が失われるということは,
特別な事情がない限り,
考えづらいため,
その有効性は,
慎重に判断する必要があります。

次に,
人事制度が,
いわゆる職務給制の場合で,
役職を変更させた結果,
職務給が引き下がるような場合は,
基本的には,
誰をどこに,どのように配置するかは,
会社の裁量とされているので,
有効とされる可能性は高くなりますが,

その場合でも,
さらに,権利の濫用と判断されないように,
注意する必要があります。

たとえば,
降格について,
使用者側の業務上・組織上の必要性の有無・程度,
労働者がその職務・地位にふさわしい能力・適性を有するか否か,
労働者の受ける不利益の程度,
などを総合考慮して,
権利の濫用か否かが判断されますので,
職務給制の場合の降格でも,
必ずしも有効ではないということであり,
この点は,よく誤解されていますので,
注意が必要です。

=========================
『知らない』で『損する』をなくそう!!

特典付き無料メルマガ&無料動画講座
 :士業のための「ストーリー型講演のポイント」
https://peraichi.com/landing_pages/view/todotakehisa2
(登録特典付き)

=========================