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紙芝居型講師のビジョン:紙芝居型ブログ ブログ#160

 藤堂が一番お伝えしたいことを紙芝居にしました。

 A社長は,ファミリーレストランを3店舗経営する社長です。

 A社長は,もともと,若いときから料理が好きでした。そして,家族のだんらんのひとときを,レストランで楽しんでもらいたいという想いから,レストランを経営するようになりました。

 A社長は,なにやら困った顔をしています。

 あー,こまったこまった。

 最近,人手不足のなかで,やっと,社員さんを採用できたと思ったら,わりと早く辞めちゃう人が多くて,なかなか定着してもらえないんだよなぁ。せっかく,これから成長するだろうなぁと思って期待していたのに。

これじゃあ,いつまでたっても定着しないから,人手不足のままだよ。それに,すぐやめてしまうから,職場で成長してもらうのも難しい。こまったなぁ。

 それに,なんだか,昔に比べると,職場の活気がないというか,雰囲気が暗いんだよなぁ。お互いに助け合うような空気感が全然なくて,チームワークが良くない感じなんだよな。だから,やっぱり,社員さんが退職してしまうっていうのも,あるんだろうなぁ。

 私も,料理のことなら,長年,飲食業界にいるからいくらでも教えられるけど,職場の雰囲気作りとか,人財育成とか,人の問題って,ホントに難しい問題だよなぁ。

 こちらは,社員のB君です。B君は,内向的で,人とのコミュニケーションが苦手でしたが,料理が趣味で,料理がとても上手でした。

 はあ,また接客で失敗しちゃったよ。お客さん,とても怒ってたなぁ。

 飲食店で勤務する以上,接客も上手にならないといけないんだけど,緊張しちゃってうまくいかないんだよなぁ。

 やっぱり,僕,この業界,向いてないのかな。

 その後,残念ながら,B君は,退職届を提出して,退職してしまいました。

 こちらは,社員のCさんです。Cさんは,とても愛想がよく,コミュニケーション能力がとても高い人でした。

 ただし,手先が器用でなかったため,料理の腕がなかなか上達しませんでした。

 はあ,また料理失敗して,食材たくさん無駄にしちゃったわ。しこたま怒られちゃったし,自分なりに頑張ってるんだけど,へこむなぁ。やっぱり,私,この仕事,向いてないのかなぁ。

 その後,残念ながら,Cさんは,退職届を提出して,退職してしまいました。

 はあ,今週は,また社員さんが二人も退職しちゃったよ。いったいどうしてなんだろう。落ち込むなぁ。

 そうだ,そういえば,先日,同業の仲間の飲食店の社長が,最近,研修講師の先生に,社員研修を依頼するようになったって言ってたな。よし,私も,一度,相談してみよう。

 こちらは,研修講師のDさんです。

 A社長,はじめまして,研修講師のDと申します。

 今日は,どういったご相談ですか。

 どうも,D先生,はじめまして,宜しくお願いします。

 最近,チームワークが悪いというか,会社の雰囲気が暗いというか,なんとなく,行き詰っている感じがするんです。それもあってなのか,社員さんが退職してしまうことが多く,定着率も悪いのです。

 なるほど,そうなのですね。それは,最近,特によく聞かれるお悩みの一つですね。

 おそらく,業界や会社さんによって,いろいろな要因があるのだと思います。たとえば,昔とくらべて,人と人とのコミュニケーションが難しくなってきていると聞きます。また,人の価値観も多様化してきていて,人によって,大切にしている価値観がバラバラで,一律に扱うことがむずかしくなってきているというのもあるでしょうし,人手不足なので,転職がしやすいというのもあると思います。

 そのため,昔にくらべて,よりいっそう,コミュニケーションを厚くして強化したり,社員さんの個別の違いを大切にして,個別に対応をする必要があるのかなと感じています。

 たしかに,それはなんなく感じていました。

 はい,もちろん,すべての会社さんに,一律に,使える解決策というのは誰にもわかりませんので,あの手この手で,いろいろな方法をためして,解決策を探していく,試行錯誤を繰り返す,トライアンドエラーを繰り返していくことになると考えます。

 なるほど,それを社員研修で実施するということでしょうか。

 はい,とはいえ,社員研修も,目的達成のためのひとつの手段に過ぎませんので,社員研修であったり,社員さんの個別面談であったり,イベントを開催したり,社員さん同士や社員さんと経営陣とのコミュニケーションが増えるような施策を,いろいろ考えて,実施して,改善していく,ということであると考えます。

 特に,チームワークを良くしたいということであれば,社員研修というみなさんが集まる時間を利用して,ゲームをしたり,クイズをしたり,具体的な事例を題材にしてみなさんで考えていただく,ケーススタディをするなど,自由に意見が言い合える,明るく楽しい雰囲気のなかで,いろいろなコミュニケーションをとったり,意見交換をして,相互理解を深めていく,ということを行っています。

 また,経営陣からは言いづらいこと,社員さんから言いづらいこともあると思いますので,研修講師がその間を取り持つ動きをして,経営陣と社員さんとの「目線合わせ」を行っていく,歯車がかみ合うようにしていく,という動きをしています。

 それと,管理職の方,上司の方も,もともと人財育成のプロではないと思いますので,コーチング研修をして,人財育成の基本テクニックを理解していただくことで,管理職・上司の方の人財育成力向上のお手伝いをしたりもします。

 そうなのですね。社員研修でゲームやクイズというのは,おもしろいですし,「目線合わせ」歯車をかみ合わせること,とても大切だと思います。まずは,一度,社員研修をお願いできますでしょうか。

 はい,やってみましょう。その際,大切なことがあります。

それは研修の前後に力を入れることです。というのは,研修をする前に,どんな目的に向かっていて,どんな,はじめの一歩を踏み出すのか,じっくり打合せをすることと,研修後に,研修の振り返りをおこなって,次の研修に生かす,そうすることで,目的に向かって,試行錯誤・トライアンドエラーを繰り返すということです。

 なるほど,ぜひ,宜しくお願いします。

 こうして,A社長は,毎月,社員研修を実施するようになりました。

 また,社員研修のみならず,いろいろな試行錯誤をしました。たとえば,社員さんとの定期面談を実施して,社員さんと意見交換や情報共有の機会を増やしました。

また,社員さん同士のコミュニケーションを増やすべく,サンクスカード制度というルールを作って,月に一度,社員さん同士で感謝のメッセージカードを送り合う制度を作りました。

その他,いろいろな取り組みを行いました。

 それから,半年後のことです。

 D先生,最近,うちの職場がとても明るくなったんです。チームワークが良くなった気がします。それに以前に比べて,社員同士のコミュニケーションが増えました。また,最近,適材適所の配置が大切だと思いまして,社員さんそれぞれ,得意なこと,やりたいこと,希望などをきいて,それをもとに,配置をしたら,みんなのモチベーションが上がったようで,退職者も少なくなってきました。

 おお,それはすごいですね。A社長がいろいろ試行錯誤して,実施したいろいろな施策が,ようやく効果が出てきたのではないでしょうか。

 そうかもしれません。私は,料理は得意なのですが,人に関する問題は難しくて,悩んでいたのですが,人に関する問題について,誰かに相談できることがとてもありがたいです。

 そう言って頂けると,とても励みになります。私も,自分の立ち位置としては,いわば,社外にいる「幹部」,「社外幹部」という立ち位置で,人財育成に携わらせていただいておりますので,これからも,社員さんのチームワークを向上させたり,社員さんがよりいっそう成長できたりするように,いろいろとサポートさせていただきますので,遠慮なく,ご相談くださいね。

 その後,このA社長とD講師のように,経営者と研修講師が協力して,人財育成に取り組むケースがどんどん増えていきました。

 その結果,人財育成で悩む経営者が減っていきました。また,社員さんも,自分の好きなこと,自分の得意なことを活かせる人が増え,仕事のミスマッチで悩む人が減っていきました。

そして,チームワークの良い職場,社員さんが適材適所でいきいきと輝ける職場,経営者と社員さん一致団結して頑張れる会社が日本中に増えていきました。「この会社で良かった」と思える人が増えていきました。

その結果,非効率なこと,非経済的なこと,社会の無駄が減っていき,業績を向上させる企業が増えました。

 その結果,社会が,どんどんどんどん,良くなっていきました。

やったー,やったよ,ヤッター

    人財育成と反発作用:紙芝居型ブログ ブログ#159

    正しいことを指摘されると反発してしまう,
    人のサガですよね。
     人財育成の難しさ,紙芝居にしてみました。
     

    ここにA部長とB部長がいました。

    A部長もB部長もとても優しい性格で,一緒に働いてくれる部下のことが大好きでした。A部長もB部長も,部下の事を1日でも早くどんどん成長させてあげたいと思っていました。

    しかしA部長とB部長の,部下の教育方法は,全く異なるものでした。

    こちらは,A部長です。

    よーし,今日も,部下の指導,がんばるぞっ。おれも若いときは,超スパルタ指導をされて,つらかったけど,その分,急成長できたからな。大変だし,疲れるけど,かわいい部下のためだから,今日もスパルタでがんばるぞっ!

    A部長は,もともと,過保護というか,心配性という性格もあわさって,A部長の部下のできていないこと,足りないことをひたすら見つけては,指摘してあげて,できるまで,とことんつきあって,指導する,どんなに忙しいときでも,部下の育成を優先して,部下のできていないことを見つけてはひたすら指導する,という接し方をしていました。ときに,スパルタ的になることもありました。

     こちらは,A部長の部下のCさんです。体育会系出身のCさんは,A部長のスパルタ指導が肌に合い,メキメキ成長していきました。

     A部長,本当はいつもすごい忙しいのに,わざわざ僕のために,マンツーマンでこんなに指導してくれて,ありがたいよなぁ。実は,A部長,僕らへの指導で時間がなくなっちゃう分,会社近くの喫茶店で,ものすごい勢いで,仕事してるの,見ちゃったんだよなぁ。僕も早く一人前にならなきゃだな。

     このように,A部長の教育方法により,急成長する部下もいれば,A部長の教育方法が合わない部下もいました。

     こちらは,A部長の部下のDさんです。Dさんは,なんでもそつなくこなす性格で,これまで失敗した経験,挫折経験が少なく,プライドが高い,という面がありました。

     あーあ,A部長,毎日毎日,人のできてないところばかり指摘して,イライラするんだよなぁ。新人なんだからできなくて当たり前なのに,それをいちいち言ってくるんだよなぁ。またそれが正論だから反論できなくて,さらにイライラして,絶対,A部長の言うことだけは聞きたくないって気持ちになるんだよぁ。とりあえず,その場では,すみませんとか言って,言うこと聞いたふりするけど,頭にくるから,どうしても,反発したくなっちゃうんだよなぁ。

     このように,A部長の教育方法が合わない部下もいました。

     こちらは,A部長の部下のEさんです。Eさんは,自由にのびのび育ってきたこともあり,人から,できていないことを指摘されることが好きではありませんでした。

     はーあ,今日も,A部長に,あれこれ言われるのかなぁ。いやだなぁ。気が重いんだよなぁ。A部長も気を使ってくれて,言い方に気を付けてくれるのはわかるんだけど,とにかく,できていないことを指摘されるっていうこと自体が,プレッシャーになるんだよなぁ。指摘されるたびに,「おまえはこの会社には必要ない」って言われている気持ちになるんだよなぁ。

     このように,A部長の教育方法に合わない部下もいました。

     そして,残念ながら,A部長の部下で,比較的若い社員の離職率が,社内で一番高くなってしまいました。

     な,なんと,また部下が辞めてしまった。部下にやめてほしいと思ったことなど,一度もないのに。いったい,なぜなのだろう・・・。そんなつもりじゃなかったのにー。

     他方,こちらは,B部長です。B部長も,A部長と同じく,一緒に働いてくれる部下のことが大好きで,部下を早く成長させてあげたいと思っていました。ただ,A部長の教育方法とは,異なるやり方を取っていました

    いやー,私も昔はよく上司から,あれこれ,指摘されて嫌な気持ちになったんだよなぁ。わかっちゃいるけどできない事っていっぱいあるし,

    できてないところを指摘されると,正論だから反論できなくて,逆に反発したくなっちゃって,その場では,言うこと聞くふりするけど,それだけは絶対やってやらないぞって,反発したくなっちゃうんだよなだなぁ。

    今にして思えば,当時,指導してくれた先輩も,わざわざ忙しい中,時間作ってくれてたってわかるんだけど,当時はわからなかったんだよなぁ。人って,反発作用があるよな。人材育成ってほんと難しいよな。さてさて,どうしようかな。

    そうだ,やっぱり,当時,自分が指導受けてた時の気持ちになってみると,できてないところ,足りないところを指摘されると反発したくなっちゃったり,ストレスになっちゃう一方で,逆に,褒められたことは,めいっぱい頑張ろうという気持ちになったから,やっぱり,そこから始めてみよう。

     よし,部下の良いところ,できているところを見つけて,承認しよう。

     かなりの時間がかかってしまうとは思うけれど,とにかく,部下の良いところ,できているところを見つけて,承認することを繰り返して,それが広がっていくのを待ってみよう。

     このように,B部長の教育方法は,時間のかかるものでした。

     B部長の部下には,A部長の部下のように,急成長する者は一人もいませんでした。

     ただ,他方で,B部長が,部下の成長をじっくりと待ち,良いところ,できているところを承認することを繰り返したところ,多くの部下とB部長の距離が近くなり,B部長の声に耳を傾ける部下が増えました。

     また,B部長に承認してもらえることを増やしたいと思う部下は,少しずつ,成長していきました。