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目標管理:紙芝居型ブログ ブログ#162

 目標管理のむずかしさ,
紙芝居にしてみました。

<目標管理>

こちらはとある会社の社長です。社長は新しく目標管理制度を導入することにしました。そこで部下のA部長とB部長を呼び出しました。

 こちらが,A部長とB部長です。

コンコン失礼します。

A部長とB部長,今日お越しいただいたのは,会社で目標管理制度を導入することにしました。

というのは,最近,ライバル会社の営業が圧倒的に強く,わが社の業績が急降下してしまいました。このままでは,わが社はもはや存続できません。そこで,我が社の売上を急回復する必要があります。そこで,今後,徹底して,部下の目標をしっかり管理してがんばってください。目標管理制度を導入します。部下の方の面談もお願いしますね。これにより,一気に業績を回復させたいと思います。

は,はい,わかりました。

A部長は,さっそく,持ち前のリーダーシップを発揮し,部下をどんどん面談して行きました。そして社長から業績アップを命じられたため,そのプレッシャーから,部下の目標設定をかなり厳しく指導してしまいました。

こちらは,C君です。A部長は,C君に対し,かなり厳しい指導をしていました。

おいおい,C君,君の目標はこんなに低くていいのか?いやいやいやいや,こんなんじゃ全然ダメだろう。君はそんな小さい男じゃないだろう。男ならもっと,どどんといかなきゃ。そう思うだろう。こんな小さな目標じゃ,君のためにならないよ。な,な。

 は,はあ。ただ,そうは言っても,なかなか,今でも,目標達成できる月がほとんどないので,まずはこれくらいの目標からかなと。

 いやいやいやいや,なに言っちゃってるの。君はそんな小さい男じゃないだろう。そんな目標じゃ君のためにならない。君のためにおれは応援したいんだ。男ならもっと,ドドンと。わかるだろう。C君,わかってるよね。君は成長したくない男なわけ?

 い,いえ,がんばります。がんばらせていただきます。い,いえ,自分の成長のためにがんばります。

 しかし,C君は内心,こう思っていました。おれの成長のためっていうけどさ,結局,会社のためにやってるんだよね・・・。目標管理っていうけど,結局,自分で考えた目標は否定されて,結局,会社の設定した目標になっちゃうんだよな。これじゃあ,目標管理じゃなくて,ノルマ管理だよな。部長も,社長からのプレッシャーから,ああいうふうに,言わざるを得ない立場ってのは,わかってるんだけど,モチベーション下がるんだよなぁ。

 他方,こちらは,B部長です。B部長は,他社からの転職組でした。B部長は,以前の会社で,目標管理制度を経験したときのプレッシャーから、部下に目標を一方的に,押しつけることはしないようにと,気をつけようと思いました。

 まずは,部下の話をよく聞き,部下の興味があること,やりたい事,将来ビジョンなどをじっくり聞いてみよう。いきなり,目標はって聞かれてもなかなかモチベーションが上がらないだろうし,なにがモチベーションになるかは人それぞれだから,まずは,じっくり聞いてみよう。

そのうえで,今度は,会社の将来ビジョンや方向性について,両者が一致できることが,なにかあるか,一緒に考えてみよう。そういう共通点があったほうが,きっとモチベーションもあがるんじゃないかな。

部下の興味があること,やりたいこと,将来ビジョンと,会社の将来ビジョン・方向性,それぞれの円があるとすると,この二つの円が重なることを探していく,そして,二つの円が重なる面積を増やしていく,ていうイメージかな。

こちらは,D君です。D君は,B部長の部下です。

はあ,今日は目標管理の面談って言われたけど,いったい,どんな面談するのかなぁ。

ドキドキするな。コンコンコン失礼します。

おお,D君,おつかれさま。さっそく,今日の面談なんだけど,誰でもみんな,いきなり目標って言われても困るだろうから,まずは,君が,今後やりたいこととか,会社に望むこととか,まずは,なんでもいいから話してみてくれないかな。

あ,はい。わかりました。なんか今日は,いつものノルマの話の面談なのかなと思ってたんですけど,違う感じなんですね。

えーと,そうですね。僕は,中学生の息子がいて,勉強が好きなやつでして,僕が教えて,息子が,わかった,できたって顔を見るのが好きなんですよね。

それで,最近,教育って,面白いなって思ってて。なにか人に教えることもしてみたいなって気持ちになりました。

おお,そうなんだ。息子さんとそういう時間が過ごせるって,ステキだなぁ。

おれのときはあまりコミュニケーションとれなくて,そういうことはなかったから。

そうすると,例えば,社内で,人に教えることって,なにがあると思う。

 社内でですか,そうですねぇ。やっぱり,新入社員研修ですかね。あとは,こないだ僕が受けた営業マン研修ですかね。

 なるほど,そうだね。それなら,もし,君が希望するなら,新入社員研修を一部担当してもらっても良いからね。

 え,ほんとですか?ぜひやりたいです。

 おお,ぜひやってくれ。

営業マン研修については,いきなり担当してもらうってわけにはいかないんだけど,どうしたら担当できると思う?

 そうですね。過去の営業マン研修の内容をしっかり復習して,研修を受講する営業マンからのどんな質問でも答えられるようになっておかないといけないですね。

 そうだね。それはとても大切だね。ほかには,どんなことが必要だと思う?

 うーん,ちょっとすぐには思い浮かばないっすね。

 じゃあ,たとえばなんだけど,D君が受けたい,営業マン研修ってどんな研修かな?

 自分ですか,そうですね。自分なら,やっぱり,楽しく学べる研修がいいですね。よくあるんですけど,ひたすら知識を一方的に喋られる研修って眠っちゃうんですよ。逆に,眠らないで,楽しめる研修って,クイズをしたり,チームワークをやったり,意見交換しながら,その中で,自分なりの気づきがあって,ヨシ,明日からやってみようって思える研修は,起きてられるんですよね。あ,そっか,そういう研修にすればいいんだ。

 そう考えると研修の準備って大変ですね

 なるほどねぇ。今,話してるE君にも,気づきがあったみたいだね。

 あと,D君だったら,同じプログラムだったら,どんな人が講師の研修を受けたい?

 そうですね。やっぱり,自分で試して,結果が出た営業方法を教えてもらえる研修ですかね。成功も失敗も,実体験を教えてくれる感じですかね。

 あ,そっか,それ,今から自分がやればいいんだ。そうですよね。あれこれ試して,失敗も成功も,あとで話せるネタになるんだ。で,やっぱり最後は結果出してないと,なかなか説得力も出ないなって思いました。

 いいね。やりたいこととやることが明確になってきたみたいだね。

 それを踏まえると,今後の目標も少し立てやすくなったかな。

 はい,部長。ただ,いつも思うんですけど,こういう目標を立てる面談って,目標を宣言しちゃって,達成できなかったときに,落ち込むし,会社も目標達成できなかったっていう評価になっちゃうので,どうしても低い目標を立てちゃうんですけど,そういう場合は,どう考えたらいいのでしょうか?

 うーん,たしかに,そうなんだよなぁ。私も,よく,目標管理の面談を受けていたから,その気持ちよくわかるんだよ。私もそれについて明確な答えがあるわけではないんだ。うーん,悩ましい問題だよね。そうだなぁ。よし,今は,こう考えよう。

 結果を出すことは,もちろん君一人の責任ではなくて,私の責任でもあるし,会社全体の責任でもあると思うんだ。だから,この目標管理制度に関する目標達成度合いについては一切,評価の対象にしないようにしよう。その代わり,

目標を達成する方法やプロセスについて,どんなことを考えて,どんな行動をとったのか,どんなアクションをどれくらいとったのか,それにより,D君がどれくらい成長できたのかに焦点をあてていこう。

そう考えると,結果を出せばよいという話ではないから,二人での面談は,回数を増やす必要があるね。

 なるほど,そうですね。そう言ってもらえると,気が楽になりますし,思い切って挑戦できます。ありがとうございます。がんばります!!

    バイトテロ問題:紙芝居型ブログ ブログ#161

    「まさかうちのお店が炎上するなんて」
    となる前の予防が大切ですね。
     ついつい気が緩みがちなこと,
    定期的に思い出す場所・研修が大切ですね。
     紙芝居にしてみました。

    バイトテロ問題

     こちらは,A社長です。

     A社長は,チェーン店の居酒屋を3店舗経営する社長です。

     A社長は,もともと,若いときから居酒屋でアルバイトをしており,居酒屋の雰囲気が好きだったことから,今では居酒屋を3店舗経営しています。

     よーし,今日もがんばるぞ。

     今日も,お客さんに喜んでもらって,お店をたくさん盛り上げていこう

     こちらは,B専務です。B専務は,15年前に入社し,長く,社長の右腕として,活躍しています。真面目で実直な働きぶりに,社長はとても助けられています。

     B専務は,慌てて,社長のところにきました。

     社長,大変です。

     おお,専務,いったいどうしたんだい

     はい,なんと,テレビ局や新聞社から,わが社へ取材の申込が来ました。私は,SNSというのが,よくわからないのですが,わが社が,SNSで,今,大炎上しているそうです。

     ええっ,いったいどういうことだ。なんでそんなことになってしまったんだ。

     どうやら,わが社のアルバイトが,土足で冷蔵庫に入ってふざけているよう様子であるとか,食器洗いシンクに入って入浴している様子などを,SNSにアップしたそうで,その映像がとても不衛生極まりないということで,大問題になっているそうです。

     ええー,なんてこったー。それ,いわゆるバイトテロってやつじゃないか。

     まさか,わが社の従業員に限って,そんなことは絶対ないと思っていたのに。そんな―。まあでも,たしかに,最近人手不足で,一気にアルバイトの数を増やしたばかりなんだよな。そのあたりの教育が行き届いていなかったからなんだろうか。こまったこまったー

     それにしても,とりあえず,事態がおさまるよう,それぞれ手分けして動こう。原因を究明して,再発防止策を考えて,謝罪をしよう。

     はい,わかりました。

     そして,翌日のことです。

     B専務がまた慌ててやってきました。

     社長,大変です。

     おお,B専務,いったいどうしたんだ

     なんと,わが社のフランチャイザー,フランチャイズの本部から,事情聴取の連絡がありました。場合によっては,フランチャイズ契約の打ち切りもあり得るそうです。

     ええー,なんてこったー。そんな,フランチャイズ契約打ち切りになったら,わが社はもう倒産するしかないぞ。とにかく,誠実に,事情聴取に応じて,できることを最大限やるしかない

     こうして,A社長は,フランチャイズ契約の本部から事情聴取をされ,事件を起こしたアルバイト従業員に対しては厳罰をもって臨む,という約束をしました。

    具体的には,懲戒解雇,損害賠償請求,信用棄損や業務妨害を理由に刑事告訴までするということを約束し,フランチャイズ契約の打ち切りは,免れました。

     A社長は,問題を起こしたアルバイト従業員に対して,100万円の損害賠償請求の裁判を起こしました。

     問題を起こしたアルバイト従業員は裁判に来なかったため,A社長の勝訴が確定しました。

     よーし,これで問題を起こしたアルバイトに対する100万円の損害賠償請求が認められたぞ。はー,よかったよかった。

    ところで,この100万円は,いつ払ってもらえるのだろうか。ちょっと裁判所の職員さんに電話で聞いてみよう。

     こちらは,裁判所の職員さんです。A社長は状況を説明しました。

    あのー,みなさん,誤解している方が多いのですが,裁判所で勝訴の判決が出ても,そのあと,裁判所の方で,相手からお金を取り上げて,そちらにお支払いするっていう制度は,ないんですよ。

     判決文が出ても,相手方が支払いをしないのであれば,今度は,「強制執行」という手続をする必要があるんです。

     ええー,そうだったんですか。もう裁判だけでこんなに時間がかかったのに,まだお金がもらえるわけじゃないんですね。はー大変だなぁ。そういえば,強制執行ってなんか聞いたことがある言葉だなあ。

     じゃあ,すみません,その強制執行,お願いできますか?

     強制執行というのは,まずは,ご自身で書類を作ったり,手続するものなんですよ。

     ええー,裁判所でやってくれるものではないんですか,また面倒そうだなぁ。

     はい,あのー,あまりご存知ないようなので,そもそものお話をさせていただきますが,強制執行するということであれば,相手の,どんな財産に強制執行するか,ご自身で,調査したりして,決める必要があるんです。たとえば,預貯金とか,不動産とか,そういった財産ですね。

    それが決まったら,その強制執行の手続に合った書類を,裁判所に提出していただいて,ようやく,強制執行の手続が始まることになるんです。そのため,判決を取っただけでは,強制執行になるわけではないんです。

     ええー,そうだったんですかぁ。でも,私,相手の詳しい情報があるわけではないので,100万円がはいってる預貯金口座があるかどうかとか,不動産持ってるかどうかなんて,全然知らないんです。

     もしかしたら,見つからないかもしれないし,見つかっても,ほとんどお金が残ってないっていう可能性もありますよね?

     はい,そういったことは,よくありますね。

     そ,そ,その場合は,この勝訴の判決文は,どうなっちゃうんでしょうか?

     その場合は,残念ながら,結局,なにも回収できないということで,それで終わりになってしまいますね。

     ええー,長い時間をかけて,ここまでやったのに,そんなー。なんてこったー。

     その後,A社長は考え込んでいました。

     いやー,それにしても,今回のバイトテロ騒動はひどい目にあった。連日,炎上の対応で気が気じゃないし,生きた心地がしないよ。時間も労力もお金も,大変な損失になった。もう絶対,二度とこういうことが起こらないように,厳格にやっていかなきゃだ。

     今回,入社したばかりのアルバイトが起こしたことだから,特に,入社したばかりの人に対策をする必要がある。よし,決めたぞ,求人情報に,わが社の入社条件の一つに,SNSは禁止であることを,厳しく厳しく,書いておこう。

     そうすることで,そういう危険性のある人が社内に入ってこないようにすればいいんだな。よし,そうしよう。

     そして,一か月後のことです。

     また専務が慌ててやってきました。 

     社長,大変です。

     おお,専務,いったいどうしたんだね。

     はい,新たに出した求人,応募者が0になりました。

     ええー,いったいどうしてなんだ。

     はい,どうやら,求人情報に,SNSのアップ禁止と書いたのが,かなり抵抗があるようで,そういうことが書いてない求人情報のほうに,人が流れたのではないかと思われます。

     ええー,そんなぁ。これじゃ,今度は,人がいなくてやっていけないよ。もう踏んだり蹴ったりじゃないか。なんてこったー。