ビジネスコーチングの場面において、経営戦略に関するご相談は多くあり、毎度、悩ましい問題と感じています。
そのようななかで、ランチェスター経営も学びたいと思っていたものの、
実際にどう活用するのか?が難しそうな理論だなあと思っていたのですが、
本書は、大企業ではない、小規模企業が、
いかに、ランチェスター経営を実践して成功したかが、
とても具体的に、リアルに描かれていて、
大変勉強になるとともに、
アイデアは無限にあるのかもしれないと思いました。
たとえば、
①博多の居酒屋さん
前味・中味、後味で感動してもらう
前味は、予約をいただいたらFAXで御礼と丁寧な地図を送り、
当日にも変更の有無の確認FAXを送る
中味は、接客で感動してもらうことで、
お客様をお名前で及びする
後味は、料理と接客を一生懸命やって、
コスパで満足してもらう
さらに、お得意様には御礼ハガキを出す。
法人客は定期訪問する
②沖縄のウコンの通販会社さん
1~2か月に1回の電話フォローをしていて、
「元気?お孫さんどうしてる?」
などと世間話をして、こちらからは絶対に電話を切らない、
人によっては3時間も話す人もいる、
顧客は60代から70代のシニアで、独居の方も多い、
商品ではなく月に一度の電話を楽しみにしている人もいる。
商品はウコンですが、本当の商品は「心」。
③とある地方のパソコン教室さん
月謝の単価も高くなく、政府からの補助金も終了し、
業界全体が縮小状況
人口も多くない町
普通に考えると逆境だらけだと思うのですが、
おもしろいのが、勝負は、パソコンについての講義
ではなく、「休憩の10分間」だそうで、
この時間にいかにお客さんと仲良くなれるかが、
勝負なのだそうです。
お客様は高齢の方が多く、真の欲求は、
知り合いと会いたいとか、話がしたいなのだそうです。
結果、驚異的な退会率で順調な経営をされているそうです。
その他、たくさんの実例がとても勉強になりました。
ありがとうございました。