株式会社コーチ・エィの鈴木義幸氏が監修している本書、
冒頭の監修者の言葉から強烈に惹きつけられました。

 同氏によると自分に対する質問は2つに分けられ
  
①学習者の質問
②批判者の質問
 
①は、内側に常に肯定的な感情を宿しどんどん新しいことを学んでいく
②は、否定的な感情をわざわざ自らで作り出し、新たな学びをなかなか起こせない、
 
 変化の激しい現代では学習し続ける者こそが
リーダーとして意味のある未来を語り
チーム、組織を束ね、方向性をもって率いることができる、
学習の俊敏性のある人とは、
自分の中で「学習者の質問」をし続けている人、
とのこと、
 
 冒頭からガツンと衝撃を受けたような気持ちになり、
とても反省させられました。
 
 日々、いろいろなことが起きる中で、
ついつい批判者になってしまい、
謙虚な学習者でい続けることは難しいよなぁと思いました。
 
 それが、本文を読んでいくと、安心したのが、
だれしも、常に学習者でいるのはむずかしくて、
学習者と批判者を行ったり来たりするのが通常と聞いて、
安心しました。
 ただし、トレーニングによって、
学習者でいられる時間を増やすことはできるとのことです。
 
 まずは、心の中で、「あ、今、批判者になってる」
と気づくことが大切で、そこから、学習者に戻るための
「スイッチングクエスチョン」というものがあり、
たとえば、
「ここから学べることは何か?」
「私はどうなりたいのか?」
「今なにをするのが最善か」
などです。
 
 本書は、物語仕立てになっており、
ビジネスマンの主人公が批判者から学習者になっているストーリーが
描かれており、とても読みやすく、あっという間に読み終えられますが、
実践的な質問例集も多くあります。
 
 また、ところどころに、勇気を与えてもらえる言葉があり、
たとえば、
「つまづいたところに宝が見つかる」
という言葉、毎日つまづいているどころか、
転んでひっくり返っている私には、
とてもとても勇気をもらえました。
 
 理論を説明するのみならず、
読み手に共感し、勇気を与える文体も、
大変勉強になりました。
 
 ありがとうございました。